小説
ケーキの中でお祝いを。(12月生まれボカロフリー)
真っ白な銀世界に、突如現れたのは、私達のお誕生日会の会場となる巨大なケーキだった。
はしゃぐユキを余所に、私とリンは「うわー…」と、感嘆の声を上げるしか無かった。
「僕とテルで作ったんだ!」
「レン君が考えたんですよ。ケーキ型のかまくらなんて面白いでしょう?」
何だか誇らしげな男子達がどこか愛しくなって、私達はクスリと笑ってしまった。
かまくらの中は広くて、私達が全員入っても狭くは無い。
むしろ、もっと人が集まっても良い程だ。
まぁ、後でトークロイドの二人も来るから丁度いいが。
用意されていた炬燵の上でミカンを頬張りながら、私達は今年を振り返っていく。
「もう今年も僅かだね。」
リンが間延びした声で語る。
「一年が過ぎるのは早いよね。来年はどんな年になるんだろう。」
私の言葉に、「ミキは気が早いねー。」といったような声が返ってくる。
「でも、あたしは来年もこんな風に皆と楽しくお誕生日会がしたいなー。」
余りにも気の早すぎるユキの言葉に笑いながらも、ここにいる誰もがそう思わずにはいられなかった。
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12月生まれの皆、お誕生日おめでとう!
12月いっぱいフリー。
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