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小説X
夏だね!(エリック+チャールズ・パロディ※ショタ注意!
※現パロです。
エリックとチャールズがショタ化しています。
 皆様のイメージとかけ離れているかもしれないので注意してください。
 それでもいいというお心の広いお方は下へ。














蝉がけたたましく鳴く中で、タンクトップを着た小学生くらいの少年がソーダ味のアイスをかじりながら歩いていた。
今日はかなりの暑さで、さっき買ったばかりのアイスも少し溶け始めている。
「あちぃ〜…。」
いかにも不機嫌極まりない様子で呟いていると、向こうから誰かが走って来て、そのまま彼にぶつかり、ひっくり返してしまった。
「うわっ…!って、お前、チャールズじゃないか!」
チャールズ、そう呼ばれた金髪の少年は少し背の高い相手に虫籠を突き付けた。
「エリック!カブトムシ捕ったよ!」
満面の笑みの前にある虫籠の中には、確かに黒い虫が蠢いていた。
「…これ、お前が捕ったの?」
「うん!」
エリックと呼ばれた少年の言葉に、チャールズは得意気に頷いてみせた。
エリックが目の前の虫籠に触れようとした時、彼はある変化に気が付いた。
「―アイスがない!」
辺りを見回すと、アイスは無惨にもエリックの隣で溶けていた。
呆然となっているエリックを見て、さすがに気まずくなったチャールズは、腕に引っ掛けてある小さなビニール袋を見た。
「…ス*カバー、食べる…?」


「うめぇ〜…特に種の部分。」
公園の芝生の上に腰を下ろしたエリックは、先程の呆然とした様子が嘘のように、嬉々とした様子でスイカを象ったアイスを口に運んでいた。
隣に座っているチャールズは相変わらず籠の中のカブトムシとにらみ合っていた。
「…そいつ、名前あるのか?」
エリックが聞くと、チャールズは首を横に振った。
「今考えているの。」
暫く唸ると、いきなり「あっ!」と叫んだ。
「"ムラムラグラマー"なんてどう!?」
「…なんじゃそりゃ!?」
「最近、良く見掛けるんだ。この言葉。」
「却下します。お前、ネーミングセンス無いな。」
エリックは暫く唸った。
「"ナイト"なんてのは?」
「"ナイト"?」
「カブトムシって、鎧着ているみたいだし、鎧といえば騎士だろう?だから"ナイト"。」
「なぁるほどねぇ!じゃ、君はナイトかぁ。」
チャールズは籠の中のカブトムシに笑顔で話かけた。
「…それにしても暑いな。」
エリックが思い出したようにぽつりと呟いた。
 その言葉を聞いたチャールズもまた思い出したように手の甲で汗を拭った。
「だね〜。でも、夏は嫌いじゃないよ。」
「どうして?」
「海に行けるし、アイスが美味しいし、それにカブトムシ捕りもできるから。…エリックは?」
チャールズからの問いにエリックは再び唸った。
「あぁ、嫌いじゃないな。」
残りわずかなアイスを口の中に放り込む様子を見ながら、チャールズは微笑んだ。



 作中の「ムラムラグラマー」はある方の助言から。
すみません。
でも反省はしていない。

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