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アネモネが咲く頃
なんでも始めが肝心@


江戸

俺たちは新しくできる武装警察、真選組を結成するため江戸へ上京してきた。長旅で野郎はみんな疲れていた。

「なぁ、近藤さん。どこで俺らはお偉いさんやお世話係やらと会うんだ?」

まだ真夏でトシは額の汗を手の甲で拭いながら俺に聞いた。

「確かここだと思うんだが…。誰が来るのか文に書いていなかったんだ。」

そんな事を話していると1人の子供と目が合ってその子が歩み寄ってきた。

『武州から来なさった方々ですか?』

「ああ、そうだ。今丁度待ち合わせの場所にきたんだが誰と待ち合わすのか聞いていなくてな…。お嬢ちゃんは?」

『お初にお目にかかります。私は今日からあなた方と御一緒致します、蛍に御座います。』

待ち合わせ場所に居たのは青地に金魚が所々描かれた着物をきて白髪を結い上げた女の子。歳は総悟と同じぐらいだった。

「おい、聞いてないぜ。ガキが世話係なんて。」

「まあまあ、トシ。せっかく俺たち仲間になれんのにそんなこと言うな、な?…それにしてもまだ総悟と同じぐらいなのに俺たちの世話係なんてすごいなぁ!」

俺が蛍ちゃんの頭をなでてやると蛍ちゃんは何も反応せず嫌がる素振りもせずただトシを睨んだ。

『…私も貴方のようなチンピラ芋侍が来るとは思いませんでした。』

「んだと、ゴラァ!」

「トシ!落ち着け!!…すまない。無知で無礼な俺たちだがどうぞよろしく頼み見ます!」

俺が挨拶すると彼女はにこりともせずご案内致します。と言って前を向いて歩き出してしまった。

(なかなか笑わない子だな…。)

その後ろでは総悟が不服そうな顔をして蛍を睨んでいた。


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あきゅろす。
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