[携帯モード] [URL送信]

消失少女
2人の間を切り裂く




ガキンッ

『よっと……。』

グサッーーーー


「グハッ……」

『最後に一つ聞きます。爆弾の場所はどこ
ですか?』

「 …ハッ…、どうせ時間になればまた爆破される…貴様らもどうせ、下敷きだ……
ぐっ…」


ドサッ……


力尽きたのか浪士は音を立てて倒れこんだ。


「…行きやすぜ時雨。」

『はい。でも爆弾があと何分で爆発するか
聞きそびれた…。』

「とっととズラがれば良いだけでィ」

『そうね…早く残りの爆弾を見つけて
避難しないと…。』


ギシッ


『(……?なんの音?)』


爆発の影響で崩れかけていた鉄骨が沖田の
真下に迫っていたが本人は気づいていなかった。


『総悟!危ない!!』


しかしそれにいち早く気づいた時雨が沖田の背中を突き飛ばした。


ドンッ

「なっ!?」

ガラガラ

ガッシャーーン



大きな音を立てた先には瓦礫と化した鉄骨やコンクリートの欠片、そしてそれらの下敷きになった………



時雨がいた。


「時雨!!」


『ぐっ…平気?総悟…。』


「んなことよりテメェの心配をしろ!!」


『その調子だと大丈夫、ね。』


「何を呑気なことを言ってるんでィ!
待ってろ今退かすから…。」




『……はやく行って…。』


「…なんででさァ。」


『私はこの通り下敷きになってしまっているしさっきのが影響なのか………。』


話の途中で言葉を区切り時雨は
なんとか動かせる上半身をずらした。


「…爆弾…!」


時雨のそばには同じく下敷きになった柱に付いた爆弾があった。

示す時間はあと12:38。


『そ。あと15分もない…。例えこの瓦礫を
ずらせたとしても逃げるのに5分はかかる』

「それでも…部下を見殺しになんかしねェ!何が何でもお前を連れて行くんでィ!!」

『浪士らがここを爆破させると言っていたのを総悟も聞いたよね。もう我儘言っていられる余裕はないんだよ!逃げていますぐ!!』


「お前を助けるまでは絶対に動かねェ…」


『お願いだから!総…「 黙れェェ!!」


『……!! 』



二人の間を引き裂く大きな壁



[*前へ][次へ#]

4/8ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!