消失少女
番外
退院
まだ痛みが引いていないが自宅療養が出来るまで回復したので退院することになった。
あのとき無理をしたせいで悪化してしまったらしく筋肉も衰えていてしばらく私は車椅子だ。
うまく動かせないから総悟が「俺が押しやす。」と変わって車椅子を押してくれた。
他にも手続きを代わりにしてくれていつもより優しかった。
それはまるで三年の空欄を埋めていくみたいで…
総悟が手続きや会計などをすませてる間にロビーで待っていると見慣れた懐かしい3人組が見えた。1人は土方さんと言い合いしてるけど…
「なんでテメェがここにいるんだよ!」
「はあ?別にあんたに用があって来たわけじゃないですぅー!」
「ふざけるな!とっとと帰りやがれ!」
「そっちこそそのマヨネーズ臭で時雨ちゃんを悪化させないように帰ったらどうだ?ああん?」
前と変わっていないみたい。今にも決闘が始まりそうね…
「やめてくださいよ…二人ともここは病院ですよ?あ、時雨さん!!」
こちらを向いて私に気づいたみたいでぱあっと目を輝かせて花束片手に神楽ちゃんが走って来た。
「時雨!寂しかったアル!」
神楽ちゃんは車椅子の高さに合わせてしゃがみ抱きついた。
「神楽ちゃん…新八君。銀さんも…来てくれたのね?」
神楽ちゃんと新八君が涙を浮かべて頷いた。
「もっと早くに会いに行きたかったんですがずっと面会謝絶で…」
「……か…った…。よかった…。」
「神楽ちゃん?」
新八君も心配そうに見ていた。
「もう会えないかと思った…マミーみたいに。」
『神楽ちゃん…ごめん。ごめんね……。』
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