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消失少女
時を遡れば


「今エアコン効いてくるからそれまで我慢
してくれ。」

「ありがとうございやす、近藤さん。」

「屯所まで時間があるから寝てろ。」

「ついたら起こしてくだせェ。」

「ああ…。」


俺は寝る振りをして寝返りを打ち窓の方を
見た。



ーーーーーーーー
ーーーー



あれは雪が降る寒い夜だった。


「一番隊から三番隊までは正面から。
十番隊は裏を固めろ…俺の合図で突入だ。」


「了解」


過激派の攘夷志士がビルに潜んでいるという情報を掴み討ち入りする事になっていた。


『沖田隊長。』


「なんでィ…。」


『今日はクリスマスですね。』


「そうですねィ。本当なら毎年恒例屯所で
どんちゃん騒ぎしてるのになァ…。」


『じゃあ斬り込みが終わったらゆっくり
しましょう。伝えたいことがあるので。』


「なんでィ。」


『終わってからのお楽しみです。』


ふふふ…と笑いながら時雨はかじかむ手を摩擦で温めてため息をついた。


『10時57分…あと3分で突入予定時刻。
緊張する……。』


「ああ…気を引き締めて行きやすぜィ。」


『ええ!もちろん!!』


突入まであと1分…


『 5、4、3、2、1…』


「 突入しろ!!」


「一番隊突入!!」


「うおーーーー!!」


真選組の雄叫びが響いた。


そして辺りは戦場と化しあるのは斬り合い。


『幹部以外は始末して構いません!!一番隊はそのまま先に進め!それ以外はこのビルから一歩も浪士を逃がすな!!』

「了解!!」


戦場に凛とした声が響きその指示を仰ぎ
隊士はそれぞれ動いた。


「俺たちも行くぜィ時雨」

『うん!』


俺と時雨で向かってくる浪士を
一掃して奥へ進んだ。




後悔と思い出ばかり浮かんでは消える




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