消失少女
囚われの身同士 1
後日、私はもう一人の本物の私。お姉さんにあったんです。
「私の名前は籠狗夜よ。よろしくね。」
その時には時雨さんは初めて話した時と変わってしまってたんです。
薄く茶色い髪は黒に変わって、目を覚ました時は動揺していたのがここに居るのが当たり前かのようにすっかり落ち着いていました。
「貴方の名前は?」
「私は…名前は……。」
「ないの?」
「 X-032…。」
「…呼びづらいから私が名前つけたげる。…浅葱ちゃん。うん、それがいい」
「いいの?」
「うん。私も名前を別の人につけられたし良いんだよ。」
記憶を無くしてしまったのでしょうか。
でも時雨さんはとても優しかったんです。
それから私は時雨さんをお姉ちゃんと呼び慕い、いつも一緒にいました。
「お姉ちゃん!」
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