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消失少女
御伽草子 1 完






次の日、俺は見舞い品をぶら下げ大江戸病院の廊下を歩いてある部屋を目指していた。


361号室


「浅葱…入りやすぜ。」


ガラッ


ドアを開けた先にはまだベットに横になり
点滴がついている状態の浅葱がいた。

多分、籠狗夜の正体が時雨だとまだわかっていなかったら浅葱を時雨と重ねてしまってかなり動揺していただろう。


「あ…、沖田さん。来てくださったんですか?」

「ああ、調子はどうでさァ?」

「まだ起き上がれませんが熱も下がりましたし、だいぶ良くなりました。」

「そりゃあよかったでさァ。」

「それで…私が意識不明になっていた間に
何か進展はありましたか?」


来て早々だがちょうど話すタイミングが
出来たので話題を切り出す事にした。


「…今日来たのは他でもねェ。籠狗夜の事と時雨の事を聞きたいと思いましてねィ。この前の続きも含めて教えてくだせェ。」


思い出したのか浅葱の表情は少し曇った。

でも話してもらわなきゃ今後為にもならねェ...


「ああ…わかりました。長くなりますが
大丈夫ですか?」

「 構わねェ。」


沖田の返事を聞いた後、浅葱は目を閉じ深呼吸して再び目を開け窓の方を眺めた。


「…どこから話しましょうか?私が生まれたところから順を追ってお話し致しましょうね……」


そこから浅葱の長い話が始まった。



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あきゅろす。
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