消失少女
一欠片、失った
〜 土方side 〜
ドカーーン!!
「どうやら間に合ったみたいだな…。」
爆発の煙に紛れて総悟らが戻ってくるのが
見え、間に合ったかと息を着いた。
しかし戻ってきた人数は向かってもらった
隊士3人と総悟だけだった。
「 副長…。」
嫌な予感がした。隊士の顔色が悪い。
「 …状況はどうなっている?」
「久遠が報告した通り幹部が数人が逃げたようですがあとは押さえました。
しかし…」
ああ…どうか外れて欲しい……きっとあいつはトイレとかにでも行ってるんだろ…?
「 久遠は……が、瓦礫に…下敷きになって…」
続きを言われなくてもその先はわかった。
隊士も何も言えなくなり俯いて震えている。
「 久遠が……。」
前方で総悟が座り崩れているのが視界の端に
入った。
「時雨!!」
近藤さんが涙交じりの声で轟々と燃えるビルに向かって久遠の名前を叫んだ。
ウウウーーーー
その時遠くから聞こえたサイレンの音が
こんなにも恨めしく思ったことはない。
一欠片、お前を俺らは 失った
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