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双子の葛藤 ハオ&葉夢/甘
僕、オイラたちは双子の兄弟。

好みも似ている。

食べ物、飲み物、小物や
何から何まで全部。

もちろん好きなタイプも
似てる。

僕、オイラとしては
迷惑な話だよ。なんよ。


*双子の葛藤*

-ハオside-

今日もいい天気。
お日様が出ていて
まさに日向ぼっこ日和。

僕は縁側に座って
庭を眺めていた。

『ん?あ!ハオぉ〜♪』

すると
向こう側から愛しい人の
声が聞こえた。
振り返るとやっぱり美姫
だった。

「どうしたの?」

僕は美姫を隣に座らせて
美姫の顔を見た。

何て綺麗な顔なんだろう?
幼さが残っているのに
時折見せる表情は本当に
大人っぽくて綺麗だ。

美姫は僕の顔を見て
微笑むと

『今ね、通りかかったらハオが気持ちよさそうに庭眺めてたから来たの♪』

と今度は無邪気に笑って
庭を見た。

「そうなんだ。今日本当、いい天気だから思わず縁側で座り込んだよ。」

ハハハッと笑いながら
美姫と同じように庭を見た。
美姫はコロンと寝ころぶと

『空、綺麗だね〜』

と呟いた。
僕は思わず美姫の顔に
見とれた。
お日様が当たって美姫の
白い肌がさらに
際立って白く見え
とても艶やかだったから。

僕も空を見上げて
そうだね。と呟いた。

でも、こんな幸せな時間も
奴によって潰された。

ガラッ

「たっだいまあ〜♪今日はいい天気だなあ〜☆」

奴が帰って来た。

美姫は奴の声を聞くと
あっ!帰ってきた!
と言い、起き上がり
奴のところにかけていった。

「チッ…」

僕は軽く舌打ちをして
美姫の後について行った。


-葉side-

オイラが学校から
帰ってくると
大好きな美姫が
オイラの名前を呼びながら
かけてきた。
オイラはその姿を見て
可愛いなあ〜と
思いながら

「ただいまなんよ♪美姫♪」

と言った。
美姫は満面の笑顔で
おかえりっ♪
と言ってくれた。

今日1日の疲れも
美姫の笑顔を見たら
吹き飛ぶんよ〜☆

オイラは美姫に
にっこりと笑いかけて
一緒に縁側に行こうと
したら、美姫の後ろから
現れた双子の兄-ハオに
気付いた。

はあ〜
何でコイツはいつもいつも
美姫にくっついて
オイラたちの邪魔
しようとするんかなあ?ι

オイラは はぁ〜と
ため息をつくと
ハオを見た。
ハオはあからさまに
嫌そうな顔をして
美姫の後ろに立っていた。

-双子side-

「やあ☆やけに帰りが早いねぇ〜葉。」

僕は嫌味をたっぷり含んだ
言葉をにっこりと
葉に向かって言った。

「オイラが早めに帰ってきちゃ不味い事でもあるんか?ハオ。」

オイラも負けじと
にっこり笑って言った。
ハオは明らかにムッとした
顔をしてオイラを睨んだ。

「あるさ。僕の大事な時間を潰されたんでね。」

僕は葉の言葉に
さらりと受け流した。

「へぇ〜そんなに大事なんか?」

オイラはハオの余裕ぶりに
少しイラッとして
言葉を荒げた。

「ふっ…こんな事でイライラするなんて葉はまだまだ子供だね。」

僕は葉ににっこりと
微笑んだ。
葉はさらにイライラした。

「うるさい。ハオ。お前もまだまだ子供ぢゃねーか。」

オイラはハオの挑発に
さらに言葉に怒りを込めた。

「声を荒げるから美姫がびっくりしてるよ?」

僕は美姫見ると
美姫は僕と葉の間で
あたふたしていた。

オイラは美姫を見ると
我に返り、美姫の頭を撫でた。

「すまん美姫。オイラ大人気ないな。」

オイラはへへへと笑った。

「美姫は何も悪くないよ?心配しないで?」

僕は葉の手をはたき落とし
頭を撫でた。
葉はムッとした顔をしたが
美姫の顔を見ると何も
言う気が無くなったのか
グッとこらえていた。

『あっあの〜双子なんだから仲良くしてね?ι』

美姫はハオと葉を交互に見て
微笑んだ。

僕、オイラは美姫に
にっこりと笑って

「分かったよ。」
「分かったんよ。」

と言った。
美姫はとても嬉しそうに
笑ってハオと葉と手を繋ぎ
縁側に向かった。








いつか絶対に
美姫は僕、オイラの
モノにする。するんよ。










だから
お前には絶対に
負けないからね。
負けんのよ。











-end-

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