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たまごなおはなし
『ガリレオン』 -部員紹介- 2
さてと、みなさん、僕、鵜川タケシを覚えていますか?相棒の柴崎コウタのことやら、ついでに覚えているでしょうかね?忘れている方々には少々の失望ですよ。と、言うのは冗談、今日は学校のクラブ「答えを探そうクラブ」の紹介をしておくよ。

あれは、去年の5月の初めての部活動が開始した日のことです。顧問の27歳で独身の品川先生が、
「さて、このクラブでは、当たり前のことのようで、誰も気がついていなかった小さな疑問の答えを探し解決していくのが目的だ。そこでだ、一発目の謎の提案を出し合いたいと思ってる。何か、日常で疑問に思ったことないか?」
すると、五年生の真矢ミキオが隣に座る福山マサコに話しかけた。
「俺さ、すっげー物忘れするんだよな。さっきまで覚えてたのに、ころっと忘れるんだよな。でも、後で思い出したりする時もあって。そんなことってあるだろ?」
福山マサコがそのまま品川先生に、このクラブで初の提案をした。
「先生、今、私の横でブツブツと真矢君が言うんですけど、私も、物忘れについては色々考えるとこがあると思うんです。このことについて調べて答えを探してみたいです。」
五年生のクセになんだか科学者みたいなモノの言い方をする。彼女は学年トップの成績だというもっぱらのウワサだ。ま、賢いそうな人はこんな感じの言い方をする。
しかし、福山さんの提案であるモノ忘れという現象には、僕も前から謎が多いことに気がついていたんだ。だから面白い提案だと賛成した。

初めてのクラブ活動は、取りあえずこんな始まりだった。そして、どんな段取りで進めて答えを導き出すのかと、話し合った。
「あの・・・品川先生。」
消えそうなくらい小さな声で発言したのは6年2組の女子だった。
「お!何だ何だ。お前が発言するなんて珍しいな。先生嬉しいぞー。」
品川先生が喜ぶのは無理もない。だって、同じクラスになったことがある僕らでさえ彼女の声をほとんど聴いたことがなかったからだ。みんながじっと見たせいか、顔を赤くして、益々声が小さくなってしまった。
「あの・・・あの、自己紹介とかしないんですか?私、五年生の人の名前が、その、分からないんですけど。」
「おおー、うっかり忘れてた。そうだな、こう言うのはちゃんとしないとな。」
品川先生、生徒に言われて気がつくようじゃダメだよ。って、みんな思ったんだ。
「じゃ、テンション上げるために俺から!6年2組の柴崎コウタ。得意な科目は体育のみ!よろしく。」
「同じく6年2組の鵜川タケシ。この柴崎が俺につけたあだ名だけど、ガリレオンって呼んでくれ。」
「あ、あの、私は、お、この二人と同じクラスの内海カオルコです。ヨロシクお願いします。」
「私は5年3組福山マサコです。勉強は全科目得意です。息抜きにこのクラブに入りました。」
「私は東野ケイコです。5年1組です。ヒガシってみんなから呼ばれてるのでそう呼んでください。勉強は嫌いです。」
「俺は5年2組の真矢ミキオでミッキーと呼んでちょ。ま、ミッキーっていうような可愛い顔してませんけどね。」

ひと通り自己紹介が終わったところで、一回目の“答えに迫るため”の会議を開いた。
その内容は次回ということにしておこう。今日は、皆の顔と性格を想像してもらえればいいさ。


コメント
登場人物の想像できましたか? で、名前でピンときたでしょうが、あのドラマの役名やらを起用しとります(笑) 唯一、「鵜川タケシ」だけが、響きのみ採用でございます。
今回のお話しはあくまでも、子供の視点で展開していく話しなので、事実ではないし、嘘八百かもしれませんのでPC(携帯)画面の前で突っ込みしてもOKです。  では、次回をお待ちくださいませ


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あきゅろす。
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