テニスの王子様
初仕事
新聞部に入ったものの、部室に入った途端香澄は絶句した。
山積みの書類。
乱雑な本棚。
有り余る新聞。
埃っぽい床。
旧時代の異物。
とにかくカオス。
期待していたパソコンも一昔前くらいの古い型。
思わず開けた扉を閉めた。
「(は…、早まったかも…。)」
「中に入らないんですか?」
「ひゃわぁっ?!」
唐突に背後から声をかけられ香澄は飛び上がらんばかりに驚いた。
背後にはこれまた香澄の叫び声に驚いて目を点にしている男子生徒が一人。
黒縁眼鏡に少し明るい黒髪。
ふわりと微笑んだ顔は柔らかく優しい。
「新入部員の子、ですか?」
「あ〜、そうとも言うか、言えないと言うか…」
「そうですか!新入生ですね?!ささっ!遠慮せず入って下さい!!」
「え?ぅえ?イヤっあのぉ〜?」
有無を言わせずその男子生徒は香澄を新聞部部室へと誘(いざな)った。
「すみません、新入部員はキミが初めてでして…。あ、僕は新聞部部長3年の周防秀です。」
「1年の秋山香澄です…。あの…他の部員さんは…?」
この新聞部、部長の周防以外は幽霊部員であり、しかも3年のみという廃部寸前の状態。
そこに一人でも入部があれば存続可能であることからこのような若干強引な行動に出た訳だが…。
「はぁ…、じゃあこの惨状を打破するには自分で動かないといけない訳ですね…。」
半ば諦めたように香澄は周りの山積みの物体を一瞥した。
数日間、新聞部部室から騒音と埃が立ち込めていた。
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あとがき
初仕事はお掃除でした(笑)
そしてオリキャラ(^^;
ちょくちょく出てくる予定です。
2009*1*24
2009*2*8修正
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