テニスの王子様 私の秘密 どうも、こんにちは。 私、秋山香澄と申します。 少し、人よりも違うところがあるので、学校では大人しくしていました。 それが、たった一つの過ちで露見してしまうのだから、自分の迂闊さを呪ってしまいたくもなるというものです。 あれは、2年の冬でした。 私は家路を急いでいて、駅のホームに掛け降りていた時でした。 「幸村―――――っ!!」 聞き覚えのある声に、何事かと階段を下りる速度を上げると、そこにいたのは同じ学年で大層有名なテニス部の真田君と柳君でした。 そして、ホームに倒れ込んでいる幸村君。青ざめた顔に、苦痛から体を丸めている。 「ちょっと!早く病院運ばないと!」 「今119番に要請している!」 「そんなの待ってる場合じゃないでしょ!!」 私はそのまま倒れている幸村君を姫抱きして階段を駆け上がった。後ろで何やら真田君が大声を出していたがそんなもの耳になんて入らなかった。 駅を出たところでタクシーを拾い、そのまま一番近い総合病院へと連れていった。 はい。 ここで問題です。 今までの中でおかしな点はどこでしょう。 私は、女です。 ただ、生まれつきの怪力の持ち主であるのが、人と違うところでした。 就学前や小学校での渾名はもちろん「怪物」でした。それもあって中学は転校して神奈川の学校にしたというのに。 幸村君を助けたが故に、事が露見いたしまして。 「香澄、ホームセンターで肥料20kg買って、校舎裏の花壇に撒いておいてね。」 『ばらされたくなかったら、俺の言うこと聞いてくれるよね?』 「Yes,Sir……。」 今では体(てい)の良い、幸村君専用の庭師と言う訳です、はい。 ______________ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ あとがき また立海連載始めました。 オチはどうしようかな……。 2012.09.19 [次へ#] |