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京七つれづれ語り
とはずがたり
年の差萌えには外せないのがこの「とはずがたり」。

確か中学校の時の副読本にも一応書名が乗っていました。
「日記。作者である女房二条が後深草院に愛された14歳のころから始まり49歳に至るまでの自伝的作品」
なんて、シレッと書いてあるけど、読んでみると、中学生にこの本の存在を知らせるのはまずいんじゃないかと思われるような内容です。

何よりやばいのはただれた人間関係。
筆者でヒロインである二条は一四歳の時、後深草院二八歳と結ばれるのですが、
この後深草院に「新枕のこと」の手ほどきをしたのが二条の母。

だからかどうか知らないが、後深草院は二条が母のおなかにいたときから、自分のものにしようと心に決めていたらしい。
ダメだって、今なら犯罪だって。

そんなに思っていたなら、大切にしてあげればいいのに、後深草院はわがままです。
二条を正式な妻にはしていないし、
何度もほかの女と逢引するのを手伝わせたりしてるし、
二条がほかの男と関係をもつように仕向けたりもしてます。

二条にも長年の愛人がいたりしますが(作中では「雪の曙」とよばれてます。ちなみに九歳年上)やはり院のことは忘れられなかった様子。

二六歳で宮中を退いたのち、日本全国の放浪の旅に出るのですが、それからも奈良で後深草院と再会して、一晩語り明かしたり(語っただけじゃなさそうだけど)してます。

そして後深草院の葬儀のとき(二条さんは45,6歳でしょうか)には、棺の乗った車をはだしで追いかけるんです。

いや、ドロドロしてるなあ。
何が怖いって、これが日記ってことですよ。
いろんな研究で源氏物語との類似も指摘されているんで、作ったところもあるんだろうけど。

黒い京楽さんのイメージとダブります。


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あきゅろす。
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