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京七つれづれ語り
ワンシーン 発覚
ネタばれ風に

警備をする5番隊。隊長はちょっとピリピリしていた。
ここ数日せいれいてい内に何度かクインシーを探知。
出動して捜索しても、姿が見えない。

「探知機壊れとるんちゃうか」

とはいえ、相手がこちらの知らない出入り口を持っている可能性が有る。
平子は出現ポイントが多かった場所に警戒網を敷いて待ち構える。

そしてある日、何者かが罠にかかる。
知らせを受け、平子は雛森とともに現場に急行する。

「よっしゃ。逃がすなよ。桃」
「はいっ」

どうやら二人組みらしい。
こちらの攻撃をことごとくかわしたうえ、
囲みを突破し、すさまじい瞬歩で逃げていく。
平子は必死で追いながら、なぜ攻撃してこないのか不思議に思う。

とうとう旧市街の廃墟に来てしまう。
刀を抜いて対峙した先にいるのは、京楽だった。
ピンクの着物をかぶった誰かをかばうように立っている。

「何でここに、おんねん」
「いやあ。話せば長くなるんだけどねえ」
「まあええ。とりあえず後ろの奴、こっちに渡してもらう」
「それなんだけど、ちょっと落ち着こうよ」

雛森も追い付き、刀を構える。
平子は油断なく刀を構えながら、じりじり距離を詰める。

「それとも、クインシー側と通じとるんか。ならまとめてしょっ引くしかないな」
「まいったねえ」

ため息をつきながら、自分の刀に手をかけた京楽だったが、後ろの誰かに止められる。

「隊長」

その声をきいて、雛森は眼を丸くする。

「まさか……七緒さん」

そのとおり。おずおずと京楽の後ろから姿を現したのは、七緒だった。
その手にはクインシーの持つ弓が握られていた。


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あきゅろす。
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