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京七小説

七緒はリサの見習いとして京楽家に奉公にあがることになりました。

女子寮はあいにく塞がっていましたので、京楽家の離れに部屋をもらいました。
七緒は春水とリサのために墨を磨ったり、書類を運んだりとかいがいしく働きました。
七緒はこの職場と書庫が大好きになりました。
仕事が終わっても書庫に入り浸り、本を読むのが日課となりました。

母屋に住む春水は、ちょくちょく離れの七緒の部屋に顔を出します。
手習いを見てくれたり、剣術や琴を教えてくれたりします。
ふと気がつくと、七緒の部屋には春水の持ち込んだ私物と家具であふれていました。
夏には同じ蚊帳の中で眠り
冬には同じ火鉢を囲んで語り合います。

兄さんができたみたいで、七緒は嬉しくてたまりません。
よくできたときは、こう言ってほめてくれます。
「さっすが僕の七緒ちゃん」
照れ屋の七緒はいつも
「僕の、じゃありません」
と否定してしまうのですが、なんだか嬉しくて、一生懸命学んで働こうと思うのでした。


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あきゅろす。
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