溶けた。 ミーンミーン 「あづ〜〜」 ミーンミーンミーン 「ナルト。お前の声のが暑っくるしい」 【 溶けた。 】 「うるさいサスケ。暑いもんは暑いんだよ」 「暑い暑い言うな。うっとしい…」 「ヒデっ…おまっ、他に言い方ってもんが」 「喚くな。それよりアイス溶けるぞ」 それだけ言ってシャリっとサスケはアイスを食べる。 それを見たナルトも、少し溶け始めたアイスを一口ほうばったが、 「あーつーいー」 アイスの冷たさだけでは、真夏の暑さを冷やす事は出来なかったらしい。 「お前、いい加減にしろ。黙ってそれを食わないと溶けて落ちる…」 「あっ!」 正にサスケが忠告した瞬間に、ナルトのアイスは暑さに負けて虚しく床へと落下したのだった。 「あーーー!オレのアイス!!」 「ほらみろ。言った側から…」 「むきーー!サスケ!お前の残りをよこせ!」 「は?馬鹿言ってんじゃ…」 無茶苦茶なナルトの要求に言い返そうとしたサスケだったが、途中で言葉を止めて持っていたアイスを一口食べる。 「そんなに食いたきゃくれてやるよ」 「サス――んっ…」 「どうだ?」 「…ヌルイ」 「だろーな」 そう言って、サスケはまたキスをする。 二人がキスしてる間に、サスケの手に残っていたアイスも暑さで床へと落ちる。 真夏の暑さに、 アイスは溶けた――― 暑さは夏だけのせいではないハズ |