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黒印 1/3 ツナside



力任せに組み敷かれ、
無理矢理身体の奥を暴かれる。



逃げようと思えば逃げられたのに、それをしなかったのは―――きっと。







黒印 (こくいん)







「も、ヤメ…」

「ヤメねーぞ」

「あっ!」


身体の奥を突かれて綱吉は声を上げた。


「リボー…ン、なんで…」


掠れた声で疑問を口にしても、リボーンは答えない。

涙で滲んだ視界で自分を暴くリボーンを見上げた。


なんで…なんで…


それだけが綱吉の胸を一杯にする。


ねぇ、リボーン。
なんで?
なんでオレ達こうなっちゃったの…?


悲しみからか、生理的なものからか、綱吉の涙が止まる事はない。





―――それは突然の出来事だった。


「リボーン!?どうだった!?」

「……」


数時間前、リボーンは仕事を終えて綱吉の所に戻って来た。


「…リボーン?どうしたんだ…?」


いつもと様子が違うリボーンに綱吉は眉をひそめた。


「そうだ、山本は?」


リボーンと一緒に仕事に出掛けたはずの山本の姿がない。

一人で部屋に入って来たリボーンを見た時から嫌な感じがした。


それにこの態度だ。


益々不安が胸を占めていく。


「ねぇ、リボーン。山本は?一緒だったろ」

「…山本は」


必死の問い詰めにリボーンがやっと口を開いたが、その重い空気は不安を広げる効果しかなかった。




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