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ミーティング




「どうしたんだよ幸村君、急にミーティングなんてさ」

「うん、実はみんなにお願いがあってね」

「お願いッスか?」






此方は立海大附属男子テニス部部室。
今日、この部長では部長でもある幸村精市に呼ばれ緊急ミーティングが行われていた。






「来週レギュラー強化合宿があるのは知っているよね?」

「まぁな、言い出したのは俺だし」

「真田は喋らなくて良いよ」

「う、うむ……」

「ついでに言えば来月には氷帝との合同合宿があるんだよね」

「え!そうだったのですか?」

「ま、昨日決まったことなんだけどね」

「精市…今度からは一言俺に相談してくれよ」

「分かってるってば

でね?そのことについて跡部と話し合ってたんだけどさ…」






幸村はそこまで話すと急に黙り込んでしまった。
もちろん、自分の部長に異変があれば不思議に感じる仲良し立海大附属男子テニス部(ぇ)
この雰囲気の幸村を心配しない奴はいないだろう。






「…?
どうしたんじゃ、幸村」

「……その時跡部に自慢されちゃってさ」

「「「「は…?」」」」

「俺様の部活に可愛いマネージャーが2人も入った
お前の方はどうだ?ま、堅い真田が居ることだから女子なんて誰一人寄ってこねぇよな
可哀想だから今度の合宿の時どっちか一人貸してやるよ


…………だって?」

「「「「…………」」」」






多分、全員そう思っただろう。部員全員が思ったこと…それは






「……という訳でマネージャー募集しようか?」

「「「「(やっぱり…)」」」」

「ちょっと待て幸村!」

「何?」

「マネージャーなどとったら今後の部活に支障が出るに決まってる!
俺は良い事だとは到底思えん!」

「あのさ、真田?
だから真田は跡部に堅いって言われるんだよ、分かる?
俺ら馬鹿にされてるんだよ?分かってんの?
って言うか、自分が一番馬鹿にされてるんだっつーの
あ、そっか!真田は馬鹿だから馬鹿にされていることにも気付いてないのか!
納得、納得!!
まぁ、ぶっちゃけ言うと…


お前に拒否をする権限はないよ?(黒笑)

「…………」






真田には拒否権はない。
さらに言えば他の奴らにも拒否権はない。






「……と言っても確かに、役に立たない女子は困るんだよね」

「な、なら男子のマネージャー募集するば良いんじゃねぇ?」

「馬鹿かいジャッカル?
それじゃあ華がないじゃん
ジャッカルの頭みたいにね」

「…………」






ジャッカル☆撃沈






「って訳で、誰か良い女子いない?」

「良い女子なぁー…」

「そうじゃの…」

「女子…良い女子ですよね…」

「「「…………あ」」」






幸村の提案でふと良い女子が同時に思い付いた三人。
プリガムレッドの三人。
名前をフルネームで言うと“丸井ブン太”“仁王雅治”“切原赤也”の三人だった。(何故フルネームにした)






「何か良い子思い付いたみたいだね?」






にこりと笑う幸村。
その後ろには“ろくな奴じゃなかったらお前等の急所、使えもんにさせなくするぞ♪”と言う威厳なオーラで漂っていた。


しかし、三人はよほど自信があるのか、いつもは怖がるそんなオーラを一切気にしておらず、怪しすぎるほど良い笑顔を浮かべていた。






「勿論ッスよ!」

「つか、多分俺と仁王が考えている奴同じだよな?」

「多分のう」

「あの…」

「「「ん?」」」

「その女子は一体どの様な方なのでしょうか…?」

「パシリ」

「犬…かの?」

「超可愛いッスよ!!」

「「「「…………」」」」






他の部員が思ったこと…
本当にマネージャー選抜を此奴等に任せてよいのだろうか?






「ふふふ…それじゃあ、期待してるね」






黒い笑みを浮かべる青年…






『はっくしょん!はっくしょん!
ゔー…くしゃみが二回。
何か悪いこと起こりそう…』






そして何かを予知した哀れな少女…










ミーティング
(……なんか悪寒までするんですけど)






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あきゅろす。
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