方言
「櫻井、お茶買ってこい」
「はい…」
我が儘変態野郎に首輪を付けられ早3日…
何故かパシリになってしまったんですけど。
『……買ってきました』
「あー、やっぱりいらねぇや
その代わりにコーラ買ってこい」
ポイと私の手元に投げられる120円…
腹立つ…!!
しかし此処で私が大人にならねば!
それに、そのうち変態も興味が薄れて構わなくなるだろうしね。
『……はい、コーラ』
「次パンな」
そして私の手元に210円…
ぷっちーん☆
『このへっぺ野郎!おだつんなよ?!
蹴ったぐらいでネチネチネチネチ…
そったらもん、ただの付属部品だべさ!!
お前はネチネチマンか!?
本当にみったくねぇな!
それより首輪とれや!
蒸れてなんまらいずいんだよ!!』
(訳:このエロ野郎!調子のんないでよ?!
蹴ったぐらいでネチネチネチネチ…
そんなの、ただの付属部品でしょ!!
お前はネチネチマンか!?
本当に格好悪いな!
それより首輪とってよ!
蒸れてかなり気持ち悪いんだから!!)
「「「「…………」」」」
周りの人達、悲しいほど“シーン”。
と言うか、引いた目?
『…………ゴホン』
あまりにも引いているみんなを見て、恥ずかしくなった私は急いで自分の席に座った。
変態をみる、と…?
「……ブハハハハ!!!!
何だよへっぺ野郎って!意味わかんねぇし!!」
と大爆笑。
しかも…
「なぁなぁ!へっぺ野郎ってどう言う意味だよ!」
と興味を持ち出して聞き出す。
…………(怒)
『へっぺ野郎はエロ野郎って意味だよバーカ』
「ふーん!エロや…はぁ?!
何だよエロ野郎って!!」
『そのままの意味ですー
何?あんたはへっぺ野郎+耳がんずなの?』
「……耳がんず?」
『耳が遠いって意味』
「……犯す!!」
何が犯すだよ、このへっぺ野郎ー!!
よくも方言馬鹿にしたな!
郷土愛を馬鹿にすんなよ、へっぺ野郎ーーーー!!!!(壊)
睨み合う私達。
他の人が言うには火花が散っていただか、いないだか…
しばらく睨み合っていた私達だが、先生が来たせいでこのバトル(?)は一時休戦になってしまった。
『…………(怒)』
本当になんなのあの男は?!
確かに男のアソコは痛いらしいけど、女の子の日だって痛いんだからね!!
子供産む時なんて、鼻からスイカが出るくらいの痛さなんだよ!?
鼻からスイカ…
うわぁ、痛そう(何だコイツ)
苛つき過ぎて先生の話も今一ピンと頭に入ってこない。
そして私は、落ち着かせるため溜め息を一つ吐いた。
『…ふぅ……よし!』
頭を切り替えキリッと黒板の文字を書き出す…………が
『…………』
背中に感じる嫌ーな感じ…。
背中を振り向こうにも、嫌すぎて振り返れない。
――ツー…―
気のせい…じゃないよね?
ブラ紐をなぞられているんですけど。
いや、いやいや!
ここは無視に限りますよ!!
――ツー…プチ―
無視れない。
それより、フック外された!?
『ちょ?!なにすん…』
思わず口を塞いでしまった…
だって…
後ろの席の人が…
「よう、櫻井さん?」
独特の妖しい笑みを浮かべる、変態一号なんだものぉおぉおぉーーーー!!!!
方言
(もう一度席替えしましょうよ…)
(切実に…!!)
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