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01




両親は海外へ単身赴任…


唯一の肉親だった3つ年上のお兄ちゃんは将来のため両親のいる海外へ上京…




私は1人になった…‥。






『…………いやっほぉー!!』






やった!やったぁー!
念願の1人暮らしだ!!


今思えば長かったな…


お母さんには料理が出来ないからって言われて家事全て任されたり…
お兄ちゃんには毎日毎日かなりやばめのセクハラをされたり…

お父さんは……




あ、記憶ない






――グウゥ〜…―






『…………お腹空いた』






確か冷蔵庫の中には何も入ってないはずだし…






『…………買いに行くか』






――グウゥ〜…―






早く買いに行こ。
じゃないとお腹が五月蠅いや






“ありがとうございました”と言うスーパーの定員を後にして、私は大量の荷物を両手に持ち暗闇の道のりを歩いていた…






『お゙も゙い゙ー…』






こりゃ買いすぎたかな?
でも卵とかなんか異常に安かったし…






――ポツ…―






『あ、雨…?』






まだ小雨だから早めに帰らないと…!






そう思っていたら…――






――ザァアァアァ……!―






うぇ!?
なんでこんな急に雨が降り出すのよ!』






最悪!!
急いで帰らなくちゃ!




ピチャピチャと今の雨で既に出来た水溜まりを踏みながら小走りをしていると…






――にゃあ…―






『え?』






今、猫の声が聞こえた気が…

気のせいかな?






――にゃあ…―






気のせいじゃない…


微かにだけど…
弱々しいけど…
確かに猫の声が聞こえる…。






『何処だろう…?


…………あ!』






いた!
道の端の方に倒れ込んでいる子猫






『た、大変!』






両手の荷物を無意識に手放し、私はその倒れ込んでいる猫を両手でそっと抱え寄せた。






『……冷たい』






今の激しい雨でやられたせいなのか、子猫は冷たくて微かに震えているだけで、私の腕に爪を立てるほどの体力もないほど弱っていた…




でも…






『…………まだ生きてる』






そう確信した後私は、子猫を片手でしっかり抱え、落とした荷物をもう1つの手で持ち無我夢中で家まで走っていった…






『……だ、大丈夫?』






家に着くなり私は暖房を入れ、乾いたタオルで子猫を乾かしつつ温め続けた…。
しかし、子猫の体力は戻るどころか、次第に衰えている気がする…





『あー…!
こういう時ってどうすればいいんだろう!!』






人の介護は昔からしていたので慣れているが、猫となれば話は別…
動物は好きだけど、飼ったことは一度もないので、急に看病するといっても何をすればよいのかさっぱり分からなく、私はお手上げ状態だった…‥






――みゃあ…‥―






『寒い?
ゴメンね…
何もしてあげられなくて』






なんて綺麗な猫…


朱色のふわふわでサラサラな毛並み…‥




まだ震えているけれど、確かにその瞳でしっかりと私を見つめている…






『ゴメン…ね』






そして私は…
その瞳に吸われるようにして…

子猫の鼻の上にキスをした…。






………………






――ボンッ!―






『え!?な、何!!』






いきなり爆発して大量の煙が現れた。


暫くすると煙は薄れていき、煙の中から見えたのは…






「っー…‥
ったく…びっくりしたぜ…」






さっきまでいた…






「あ!
お前がさっき俺を助けてくれたやつだな!!
サンキュー!」






朱色の子猫ではなく…






「俺の名前は丸井ブン太!
まぁ、シクヨロ☆」






朱色の髪の毛をした…


全裸の男でした…‥






『………いやぁー!!
変態男!変質者ー!!』


「?!」










波瀾万丈な出逢い方
(何この男!)






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