01
おかしいな…
顔も平凡、性格も平凡、頭も平凡(寧ろ悪い)
運動神経は人よりは少しだけ良いけど…(頭の悪さで±0)
平々凡々の私がなんでこんな風になっちゃたのかな…?
つる日々草
Act.1:桜蘭-サクララン-
「おはよー雛!」
「よお雛」
『望美ちゃんに将臣くん!おはよー!!』
いつも通りの朝の風景。
私は学校に着くや否や、友達の望美ちゃんと将臣くんに挨拶を交わし、そのまま望美ちゃんの前の席に座り昨日あった出来事などを話す。
真っ直ぐ席には着かず、そのまま先生が来るまで話をするのは既に日課と言っても良いほど定着している習慣だった。
『昨日の部活もだよ!?
あのナルシスト俺様め!!』
と、私が昨日の部活について愚痴るのも日課。(迷惑)
『それでね…!』
「…………」
『望美ちゃん…?』
「…………可愛いーーーー!!」
『ぎょわあ!?』
と望美ちゃんが抱き締めてくるのも日課。
でも…おかしいよね?!
望美ちゃんの方が絶対に可愛いのに!!
「何言ってるの!雛の方が私の100倍可愛いよ!!」
『なんで心で思ったことが分かるの!?』
「このくらい朝飯前だよ!」
何故!?
絶対無理だから!!
と望美ちゃんに毎日心の中を読まれるのも日(略)
「お前いい加減にしろ」
「何、将臣君嫉妬?
言っておくけど雛は渡さないからね」
『(何故そうなる!?)
ほ、ほら!次は体育だよ、早くいこ!!』
こんな感じで将臣君が望美ちゃんを止めるの(略)(しつこい)
そして私達はしぶしぶと承諾した望美ちゃんを連れ、体育館に向かうための渡り廊下を歩いていた。
すると…‥
「あ、先輩方と兄さん」
『ゆずるんだ!おっはー』
「もう3時間目ですけど
あと、ゆずるんって言うの止めてください…」
ゆずるんに会った。
くそー…ゆずるんめ。
ツッコミをいれてはならない事をツッコミやがっやがって!
こっちは、めったに会わないからちょっと興奮気味なのに!!
ま、どうせゆずるんは望美ちゃんしか見えてないんだよね。
恋する少年だね、ゆずるん。
『(´∀`)』
「すみません…
その温かく見守る的な目止めてもらえますか、気味が悪いです」
失礼な。
もう協力してあげない!
……協力したことないけど
そんな事を頭の中で繰り広げていると横から人のような、人ではない…
何ともいえない気配を感じた。
『……あ』
その違和感の正体は、女の子にも男の子にも捉えられる綺麗な子供。
そして、可愛い…!
何この子!私のお兄ちゃんと引き換えに弟にきてくれないかな!!
と頭の中で考えていると、望美ちゃんと将臣君もその子に気がついたらしくその子に話し掛けていた。
「なんだ?」
「どうしたの?」
「あなたが…私の……神子」
「え…?」
その子がそう言うと私達はいきなり不思議な空間に呑み込まれ、気がつけば濁流に流されていた…――
『ギャアーーーー!!フゲ私およガボない…!』
「…く、望美!雛!」
「将臣くん!
なんてどうでも良い!雛!!」
『「!!?」』
どうでも良いって?!
せっかく将臣くん心配してるのに…!
それより…
私…もう駄目かも…‥
気がだんだん遠くなる中…
最後に聞こえたのは…‥
「い゙や゙ぁーーーー!!
私の可愛い雛!!」
望美ちゃんの叫び声。
***
「今日は良い天気だな」
「そうですね、こういう風にのんびり出来るなんて…
本当、久しぶりですね」
「あぁ…
少し庭を覗いてみるか」
――ヒュー…―
わぉ…
私、落ちてるよ
しかも…気のせい、かな?
下に人が居る気が…
「…何だ、この音は?」
「何でしょう…上から聞こえ――
九郎!危ない!!」
ちょ、ちょっと待って…!
完璧にぶつかるよオレンジ髪の方と
「ん?……何が――ドガッ!―
『「い゙で!!」』
「遅かったか…」
ぶっかっちゃったよ、頭と頭が。
痛い…
痛いって表せないくらい痛い。頭と頭がごっつんこ☆なんてレベルじゃないよ。
駄目だ…
気、が…保てない
――パタ―
「……ッ…」
――パタ―
「2人とも…
倒れてしまいましたね」
そして私(達)は気を失って眠ってしまった。
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