[携帯モード] [URL送信]

MAIN
―飛行機と外車―




「修学旅行、ツナ君たちも来れればよかったね」

「転校しちゃったもんはしょうがないよ。
たしか…じいさんが倒れたからって、家業を継ぐために海外に渡った…とか聞いたけど?」

「あ!それなら私も聞いたよ!
リボーン君と獄寺君と山本君、ランボ君も一緒に海外に行ってツナ君の会社で働いてるとか…。」


そういえば…お兄ちゃんが修行、っていって海外に行ったのも同じ時期だったな…。
ハルちゃんも留学した、って聞いたし。
…皆、いっせいに海外に行っちゃって、周りが寂しくなった気もする。



(分かってる。)

(皆イタリアでマフィアになったんだ。)

(…ハルちゃんも。)

(…臆病な私じゃ皆の足手まといになっちゃうから。)



「聞いた話じゃ、中学の頃、風紀委員長だった雲雀恭弥も日本から沢田の支援してるとか。
ま、皆怖くて真相を聞けた人はいないんだけどね。
でもまぁ、前々から沢田のこと気に入ってたみたいだし、あながち嘘じゃないかもよ。」

「海外に渡った、っていってもどこに行ったかは分かってないんだよね。
…案外、旅行先でバッタリ。とかあるかもだね!」


会えたら、いいな。
…会いに行こうかな、なんてちょっと大胆なことも頭を過ぎる。


「まさか!
わざわざイタリアに来てまでする仕事なんて、ヤバい仕事しかないわよ。あの気弱には無理無理。
行ったとしてもアメリカ辺りでしょ。
ハワイあたりで花屋さんでもやってるって!
そっちのがお似合い!」


想像したらなんだか可笑しかった。


(でもツナ君、エプロン似合いそう)


他愛のないことを考えては何か、ほわほわしたものが胸のうちにこみ上げてきた。


「しかしねぇ、なんでイギリスだったのが、いきなりイタリアなんかになったのかが不思議だわ…」

「そうだね。私は予算が余りすぎたから、って聞いたけど…」

「ま、楽しけりゃいいけど」



『長旅お疲れ様です。当飛行機はまもなく―――――』







(あいたい)(アイたい)
(会いたいよ)


次へ
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!