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―緑茶と好奇心―


「で?」

「あ゛?」


明らかに機嫌の悪い声をだす金髪の兄ちゃん。
…機嫌悪いのはこっちも同じだっつうの。

そう思いながらも、緑茶を差し出す。
…まあ、外人だからコーヒーも考えたが、とりあえず俺は今緑茶が飲みたい気分だったので緑茶をだす。
文句は言わせない。


「で、何の用なの?」

「てめぇの親父が死んだから、その葬式をするためにイタリアへお前を連れて行く。
俺らはそれまでの護衛だ。」

「…暇人か。」


普通、イタリアまで行くのに護衛なんてつけねぇよ。
むしろ逆に怪しまれるだろうが。



「仕事だ。」

「誰からの?」

「言うわけねえだろ。」


こんな過保護なこと頼もうと考える知り合いは3人。

1.親父
2.友人
3.狸爺

父さんは一応死んだことになっているからとりあえず除外。
友人(主に獄寺や山本)だったら誰かに頼まずに自分が行くって言うから除外。

で、残ったのが


「…狸爺か。」


くそッ。
俺の平凡人生メチャクチャにした元凶狸め。
どうしてくれようか。

などと考えていたら黒い男が密かに笑っているのを目の端に捕らえた。


「何?」

「なんでもねぇぞ。」


くそ。
そのポーカーフェイス気取りがムカつく。
大人の余裕かコノヤロウ。


「で、何だっけ?
どうしたいんだっけ?」

「てめぇをイタリアに連れて行くぜ、コラ!」

「は?…いかねぇよ。」


と言うと一瞬ピクリと反応し、面白いモノをみつけたかのような目で黒い方が見てきた。


「てめぇの両親が死んだのにか?」

「死んでないさ。」









(表情は変わらない)
(でもキミはずっと楽しそうに)


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あきゅろす。
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