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噂のあの人


翌々日、日番谷隊長に呼び出され乱菊さんの代わりに隊主会に同席することになった。


「お前を隊長たちに紹介する。海外任務についてだ。

...六番隊に前持って話は通しておいた。お前の他に立候補したやつはいねえらしいから安心しろ。」

「はい。」







隊主会。収集がかかれば各隊の隊長副隊長らが集まり会議を開く。
今現在副隊長の代わりに俺が出席している。


「して、国外任務について、立候補者が出ているとのことじゃが。」

「俺の隊の隊員です。」

「沢田綱吉です。」


名前を聞いた途端、隊長達の眉がピクリと動き京楽隊長が口を開く。


「沢田くん、っていったら噂に聞く子かい?」

「はい、その噂の沢田です。」


にっこり笑いそう返すと暫し目を見開いた後、参ったなと呟きながら笠を深く被り口元に笑みを浮かべた。


「君かね?
困るんだよ、私の隊の優秀な者を連れて行かれると。」

「その節はすみませんでした。彼らには異動しないよう、言い聞かせましたのでこれからは無いと思います。」

「...ふんっ。」


そこで話についていけなかったのであろう、日番谷隊長が口を挟む。


「何のことだ。」

「...一ヶ月程前からつい先日までの間に、一部の隊員がまとまって十番隊への異動願いを申し立ててキタ。
異動願の理由は多種多様ではアッタガ納得のいかなかった隊長どもが問い詰めると、皆口を揃えてこう言ッタ。」


『沢田綱吉がいるからだ。』









「...国外任務についての話に戻す。」

「.....。」

「国外へはまず、現世の飛行機という乗り物を使い移動してもらう。その際は死神代行と行動を共にしてもらう。」

「死神代行...ですか。」

「現世にて待機指示を出しているので直ぐに会えるだろう。」

「何故飛行機での移動なんですか?」

「データがないからダヨ。
君は向こうに行ったらまず、データを此方に送りタマエ。」

「了解です。」


その他の詳細はこれに記載されてる、そう言って阿散井副隊長に書類を渡される。










(あの頃の仲間たち)




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