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笑顔


3人で狐火の灯った行灯を手にしながら裏山のいつもの場所へ向かう。

宴を開くときは必ず面をつけるようにしている。何が起きても構わないようにだ。


「おぉ!斑さま!いらっしゃい!」

「待たせたな。」


人間に聞かれてもばれない様にと、面をつけている間は斑と呼ぶように言い聞かせている。名はにゃんこ先生から借りている。


「ささっ、斑さま!
今日のお酌は椛がいたします!」

「あぁ、ありがとう。」








知らない妖気。だが、この町にしっかりと染みついた懐かしさすら感じさせる妖気。


「はじめまして、百鬼夜行の主さん。」


話しかけると一瞬驚いた様子だったが、すぐに元の調子を取り戻したようににやりとした顔で話しだす。


「ほほう、お主が斑という男か。」

「えぇ、よく御存知で。」

「浮世絵町の妖怪どもの間で噂になっておるよ。」


百鬼夜行の主 ぬらりひょん を蹴落とし町を我が物にしようとしている 斑 と名乗る妖怪がいる
その妖怪は友人帳という物を使い妖怪を強制的に従え、見たことのない妙な技を使う


「...お主が斑じゃろ?」

「5点...おまけしても10点ですね。」

「ん?」

「噂のことですよ。」

「どういうことじゃ?」

「そういうことですよ。噂の評価は10点、ほとんどがガセ。」


続けて、百鬼夜行を襲った所で俺に何のメリットも生まれない。と言うと、ぬらりひょんは酒を一気に仰いでニカリと笑った。


「そうかそうか、ならいいんじゃ!きちんとお主の口から聞けたからそれでいい!」

「...はい?」

「儂も元よりそんな噂、信じちゃおらんからな!」


さてと、と言いながら腰を上げると美味かったとまたニカリと笑い立ち去ろうとする。
その背中に一升瓶を投げつけると、見事にそれを受け取るぬらりひょん。


「なんじゃ、これは?」

「貴方が先程まで飲んでらっしゃった無銘の酒です。土産にどうぞ。」


最後にまたニカリと笑ってありがとうと言いながら帰って行った。





(よく笑う妖)
(百鬼夜行の主)





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あきゅろす。
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