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灯火



自分のクラスの扉を開けると、数人の生徒が挨拶を返してくる。


「おはよう夏目くん。」

「おはよう。何の話をしてたんだ?」

「今噂になってる怪談話。」

「怪談話?」

「うん。」


あのね、
友達から聞いた
本当の話らしいんだけど

うちの学校に
“旧校舎”があるらしいの

だけどそれは
誰にもいけない場所なんだって

そこでは夜な夜な
幽霊たりが暴れていて
もし迷い込んだら
二度と帰ってこれないんだって


「旧校舎?」

「うん、裏に東央自動車道が通ってるでしょ?そこを跨いだ向こう側にあるらしいの。
私は見てないけど、ここの屋上からなら見えるらしいよ。」








「...あれ、何?」


指差した先にいたのは先程から口を閉ざさない同級生だった。


「清継くんだよ。クラスをまわって妖の話をしているらしい。」





「みんなにも協力してほしいと思っている...
でも生半可じゃない、本物の有志を期待している!!」


クラスの一部がざわざわと驚きの声をあげる中、奴良くんが疑問の声をあげると島くんが奴良くんを引っ張っていった。おそらく屋上だろう。

すぐに帰ってきた奴良くんを確認すると、清継くんが言葉を発した。


「因みに奴良くんと夏目くん!!君らは名誉隊員だ!!誇りに思おう!!」

「え!?」

「...すまない。今日は用事があるんだ。」

「そうなのかい?
...まあいい。次の活動は参加してくれたまえ!!」

「検討しておくよ。」





「ただいまー!」

「「お帰りなさい!!」」

「今日は裏山で宴を開くそうだ。行くか?」

「「行く!!」」

「倉庫から行灯をとってくるわ!!行こう三好!」

「あぁ!!」








(狐火の行列)





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あきゅろす。
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