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副隊長と平隊員
「つーなよーしくん!!」
「副隊長、どうしたんですか?」
「もー!乱菊でいいわよー。」
「ダメですよ。副隊長と新入隊員の差はでかいんですから。」
「じゃあ副隊長命令ね!」
「あはは。」
なんですかそれ、といいながら苦笑いを浮かべている青年の新品の机には先程渡した書類の山と、その中の一枚だけが机の上に広げてあった。
その視線に気付いた青年は口を開く。
「あ、あとこれだけで終わりますよ。」
「もう終わっちゃったの!?」
「え? はい、あとこれだけです。」
「早いわねー。ペース飛ばしすぎじゃない?身体壊しちゃうわよ。」
「大丈夫ですよ。こういうの慣れてるんです。」
「へー、羨ましい。私、こういうの苦手なのよねー。」
まだ1時間経ってないのに。正直に羨んでいると目の前の青年は筆を置いた。
「乱菊さんも、今日締め切りの書類だけでも終わらせちゃったほうがいいですよ。」
じゃあ俺隊長に提出してきますね、と青年は書類を手に隊長のいる部屋に入っていった。
(私いつ)
(仕事終わってないって)
(言ってたかしら?)
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