「ボンゴレの血縁者は生にしぶといよ。
そう簡単には死なないさ。
老いぼれも、親父も、もちろん俺も。」
青のアルコバレーノは訳が分からなそうな視線をこちらにむけた
「皆、生に執着しているのさ。」
それは無意識の意識。
無理やり説明付けるとしたら、きっとこの血のせいだ。
初代から受け継がれるこの血は、幸も不幸も齎す。
目の端で黄色のアルコバレーノの口の端が僅かに釣りあがっているのが見えたのはきっと気のせいではないのだろう。
きっとあいつは俺を面白い存在として認識したのだろうと想像はつく。
「おい、コロネロ知ってるか?」
「なんだコラ!」
「とある機関が極秘に育てていた5歳の少年が敵対組織に見つけられてしまい、刺客が送り込まれた。
その機関がその情報に気付くのは遅すぎて、計画されていた暗殺の時間に間に合うことができなかった。
しかしその少年は死なず、更に刺客たちは何者かの手によって返り討ちにあったらしい。」
ちらりと嫌味ったらしくこちらを見て笑っているのはきっと全てを知っているからだろう。
あぁ、憎たらしい。
口外される前にその喉笛を引き裂いてやろうか、なんて思う辺り自分も黒くなったものだと実感せざるをえない。
「少年の名前は沢田綱吉。
こいつだ。」
「なに!?」
「俺も半信半疑だったがさっきの動きといいい言動といい、思っていることといい…間違いねえ」
「…チッ 読心術か…」
知らなかったのかと言いながらニヤつくあいつの鼻をへし折ってやりたいが、実力の差は明らかなので将来的に考えておこう。
(最強はいつか)
(最強に抜かれるはずだ)
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