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3月9日。(2010年3月)


拍手、有難う御座います!!ですっ☆
今月のお礼文はお頭です♪

『3月9日。』

「ルフィ、今日俺の誕生日なんだ。」
「そうか、おめでとう!!
シャンクスっ!!」
いつにも増して賑やかな俺たちに疑問を持っている様子のルフィに教えてやると、
納得がいったらしく心からのお祝いの言葉をくれた。
う〜ん。可愛い。
ので、
ぎゅ〜っと抱き締めてみた。
「ありがとう、ルフィ。」
「シャンクスっ!!
ヒゲ痛ぇよ!!ヒゲっ!!」
ちくちくする〜っ!!
そのまま頬擦りすると、ルフィは嫌がって腕の中から逃げようともがく。
でも、逃がしてやらない。
だって、可愛いんだもん。
期待通りの反応にヒゲを剃らずにいる甲斐があったと密かに満足する。
「副船長〜っ!!助けてくれ〜〜っ!!」
自分ではどうにも出来ないと悟ったルフィは、副船長に助けを求める。
むむっ、卑怯な。
助けを求められた副船長は、俺からひょいとルフィを取り上げてしまう。
「ありがとう副船長っ!!」
少し離れた場所に降ろされると、ルフィは副船長に礼を言った。
なんてコトを!
俺の楽しみを奪う不届者を、ムウッと、睨み付けてやったが、
副船長はそしらぬ顔でまた席に着きなみなみとビールの注がれたジョッキに口を付ける。
にゃろう〜っ!!

それでも懲りないのがルフィの良いところ。
ちょいちょいと手招きをすると、
何だ?と無警戒に近寄って来る。
「ところでな、ルフィ。
ど〜しても欲しいお宝があるんだが、ねだっても良いか?」
「良いぞ!!
俺にプレゼント出来る物なら何でもしてやる。
誕生日だからなっ!!」
任せろとばかりに、しししっ、と笑う。
「ルフィしか持ってない、世界中でたった1つだけのお宝でもか?」
確認すると、
「シャンクスが欲しい物なら、構わない!」
即答。
一瞬の躊躇いも無い返事に、幼い友人の器の大きさの片鱗を感じた。
ルフィには目先の損得の観念というものがない。
「で、何だ?」
ルフィという人物を推し量っていると、プレゼントの具体的な内容を聞いて来る。
「ルフィのファーストキス。」
いたずらを仕掛ける様に、にっこり笑って答える。
さて、どんな反応をしてくれるのか、楽しみだ。
……が、
「ふ、ふわす??…きす?」
あぁ〜…、流石にコレは考えて無かったな〜。
いつもの様にさらっと、良いぞ!と、笑うルフィや、
なに言ってんだよ!と、照れて怒るルフィが見たかったのだが……。
まさか、ファーストキスの意味が通じないとは。
コレだから、ルフィは面白い。
「平たく言えば、初めてのちゅう、だ。
俺にくれるか、ルフィ?」
ここでメゲても仕方無いので、ルフィにもわかり易い言葉で言い直す。
「なんだ、そんなコトか。
良いぞ、シャンクス!」
カウンター席に座る俺の膝によじ登ると、ちゅう、と口付けをしてくれる。
「コレで良いのか?」
膝の上のルフィが至近距離で聞いて来る。
か、可愛い過ぎるだろう、コレはっ!!
「ありがとう、ルフィっ!!」
再びぎゅ〜っと抱き締める。
「うわぁ〜っ!!
シャンクスっ、ヒゲ〜〜〜っ!!」
ルフィの喚き声に、今度は助け舟は入らなかった。
どうやら身を持って危険を学習させるコトに方向転換したらしい。

「ああ、良い1日だった〜っ!!」
宴もお開きになり、マキノさんは他の仕事で席を外している。
酒場に残るのは俺と副船長の2人きりだ。
ぐう〜〜っ!!と伸びをしながら感想を述べると、あんたはな、とため息で返されてしまった。
何か言いたいコトがあるらしい。
「言っても、良いぞ。」
聞かなくてもわかるが、敢えて聞いてやるコトにした。
ストレスを溜めて禿げられたら、俺が困る。
海賊団のNo.2が禿げ散らかっていたら、締まらないじゃないか!
「頼むから、ルフィにいかがわしいマネをして警察のご厄介になる様な事態だけは避けてくれ。」
心配性の副船長に心底ご苦労様、と言いたくなってしまう。
なんでそう、要らない心配が出来るのか。
まぁ、でも、コレはコレで面白い勘違いなので、そのままにしておこう。
「その前に、俺、海賊。」
「!!」
わざと疑いの余地の残る言葉を選ぶと、副船長は驚いた様に俺を見た。
う〜ん、面白い。

副船長は、いっぱい俺の為に困れば良い。
一秒だって目が離せない位に心配してれば良いんだ。

こうして本当に楽しい俺のBDは、大きな誤解を残したまま幕を閉じた。

終わる。
(2010・3・9)

Happy Birthday!!シャンクスっ♪



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