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バレンタイン・キッス:エースVer.(2010年2月)


拍手、有り難う御座いますです。
お礼文?を、書いてみました。

『バレンタイン・キッス:エースVer.』

「ルフィ!」
「なんだ、エース。」
俺が呼ぶとルフィは、一緒に遊んでいた仔犬を放し、俺の元へとぱたぱたと駆け寄ってくる。
う〜ん。可愛い。
仔犬がこれ幸い、と尻尾を巻いて一目散に逃げ出した事は、見なかった事にしよう。
「ちょっと、目を瞑って口を開けてみろ。」
俺がそう言うと、何の疑問も持たずに、ぎゅっと目を瞑り、思いっきり口を開ける。
この警戒心のなさ。
正真正銘の阿保だ。

やっぱりこいつは、俺が守ってやろう。
ずっと、ずっと、ずっと。
大切に。

「な〜、エース〜、
まだかぁ〜?」
弟の間抜け顔に密かな誓いを立てていたら、飽きた、と、ルフィ。
あ、悪い。忘れてた。
「もうちょっとだ。」
ポケットから一口サイズ(この馬鹿でかい口なら5・6個放り込んでも大丈夫そうだったが。)のチョコを取り出すと、包み紙を外して放り込んだ。
「よしっ、
もう目を開けて良いし、食って良いぞ。」
「チョコだ!!美味〜い!」
二、三回噛むとソレが何か分かったらしく、嬉しそうに味を確かめる。
う〜〜ん、すっごぉく可愛い。
「ごちそーさま。
でも、なんでチョコなんだ?」
食べ終わったルフィが、食後の挨拶を言ってから、疑問を口にする。
「今日が、バレンタインだからだ。」
「ば、ばりゃ…れ…あだっ!!
ううっ、で、そのバレなんとかって、なんだ?」
バレンタインも上手く言えないのか…。
まあ、そんな単語、言えなくても問題ねえ。
「大好きなヤツに、大好きって伝える日だ。」
チョコは、その為のアイテムだな。
簡単な説明に、流石のルフィも理解出来た様だ。
「そうか!
俺もエースが大好きだぞ!!
来年は、俺がもっと大きなチョコをエースにやるからな!!」
俺の方が、ずっとエースを大好きだぞ!
と、いわんばかりに、腕一杯に広げて、
こんなチョコをプレゼントする、と、言ってきた。
どこにあんるだよ、そんな馬鹿でかいチョコレート。

…ああ、でも。
お莫迦なルフィは、
それで良い。
お前は、兄貴が守ってやろう。
この俺を超える、その日迄。

終わる。
(2010・2・7)


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あきゅろす。
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