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人魚とタイ焼き。(2010年9月)

拍手有難う御座います!
今月のお礼文はナミ→ルフィ。です♪

『人魚とタイ焼き。』

「魚人島かぁ。
おれ、人魚仲間にしてェな。」

このセリフを言ったのがサンジくんなら、意外性のカケラもなければ、
ゾロの筋トレメニューくらい興味の無い話だったし、
ウソップやフランキー、ブルックでも、
"男共の人魚信仰ときたら!"
の一言で片付けられた。

でも、コレを口にしたのが、
よりにもよって、ルフィだなんて!!
"人魚"ってだけで、そんなに有難いものなの?!
ルフィの何気ない一言に、まだ出会っていない人魚に対し、
ついつい嫉妬をしてしまう。
だって、ルフィに綺麗って思って貰いたくて、毎日女を磨いててもちっとも気付いて貰えないのに、
ただその種族に生まれついた、
ソレだけの理由でルフィの心を捕えるなんて、ハッキリ言って面白くないもの!
 
「あんたまでそんなコト言うなんてね?
人魚ってだけで、何がそんなに良いのよ?」
個人より種族を、
なんて、ルフィらしくない。
それとも"らしさ"なんて、
私が勝手に見た幻想なのかしら?
ともあれ、
ヤキモチからトゲのある言い方になってしまう。
「サンジが喜ぶだろ、
人魚が仲間になったら。」
半ば八つ当りに近い私の機嫌の悪さなんて少しも気に留めるコトなく、
ルフィはあっけらかんと質問の形をとった私の言葉に答える。
つまり、
サンジくんを喜ばせたいが為に、人魚を仲間にしたいってコト??

「…………。」

節句。
二の句が継げない、とはまさにこの事ね。
人魚を仲間にした時のサンジくんの反応を想い描いて、心踊らせるルフィ。
こんなことなら、"人魚信仰"の方がまだ良かったわよ!

「ん、ナミすわ〜〜〜ん!!
今日のおやつは白いタイ焼きだよ〜〜Vv」
「んまほ〜〜っ!!」
「てめェの分はキッチンだ!
勝手に食っとけ!!」
最悪のタイミングで現れたサンジくんは、相変わらず見事な迄のフェミニストっぷり。
余裕のつもり?
違うと判っていても、ついイヤな方に考えが及んでしまう。
そんな黒いもやもやも、サンジくんのタイ焼きを一口齧れば綺麗に消えてしまって。
やっぱりルフィの人選は正しいって思い知らされる。
もうっ!!
「勝負はこれからよ!」
「ナミさん??」
突然の宣戦布告に戸惑うサンジくん。
でも、ダメ。

ねェ、サンジくん。
私は"海賊専門のどろぼう"よ?
絶対、奪ってみせるんだから!

終わる。
(2010・9・2)


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