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夢と宝物たち。(2010年8月)


拍手、有難うございます!
今月のお礼文はASL(ネタバレ?)です♪

『夢と宝物たち。』


夢が増えた。

まだ弱く泣き虫な弟は、
『おれは海賊王になる!』
と、疑う事なく真っ直ぐに、
宣言した。


「ったく。
とんでもねぇコト言い出しやがんな、コイツは!」
昼間の宣言を思い出し、
エースは遊び疲れて爆睡する"弟"の頬をむに〜っと引っ張った。
1度もおれらに勝ったコトねェくせに!
生意気だ、と、言っているセリフが本心じゃないのが、
どこか嬉しそうな表情から読み取れる。
「そうか?
なれるさ、ルフィなら。
おれ達の弟だ。」
意地っ張りエースの言えないコトを言葉にするのも、おれのお気に入りの役目の1つ。
こんな時のエースは、
ほんの少しだけ、ムウとむくれたカオを見せるけど、
否定はしない。
図星の証拠。
「もっとも、そんな簡単には追い越させやしないけどな。
あ、お前にだって負けないぞ!」
兄として弟の成長を望むけど、
やっぱり兄貴だから、
弟には負けられない。
エースにだって、負けたくない。
挑発する様にエースを見ると、
受けて立つとばかりに、にいっと笑う。
そして、エースは眠るルフィに兄貴の表情を向け、
ああ!
と、力強く頷いた。

「……けど、困ったな。」
エースが困るなんて珍しい。
何が?と、視線で問う。
「それだと、ルフィより先に、
おれかサボが海賊王になっちまう!」
「!……違いない、
大問題だっ!!」
真剣なエースの表情。
どうやら一生、負けてやる気はないらしい。
「だろ?」
確認する様に問われて、
それを合図に、
2人で顔を見合わせて笑い合う。
あまりの騒々しさに、ルフィを起こしてしまったかと心配したが、
海王類の肉の夢を見ながら、布団を齧ってる。
まったく、大物だ。

ルフィ、
全力で走るおれ達を超えて、
お前が"海賊王"になる日、
を、楽しみにしているよ。


繋がれた絆に、
新しく産まれた夢。

"大海賊"エースと、
"海賊王"ルフィ。

最高の"宝物"たち。
おれが見た、
"2人の本"を書くんだ。

悪くなんて、
絶対誰にも言わせない。

終わる。
(2010・8・7)





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あきゅろす。
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