チャラ男ってどうですか?
王道転入生Ktkr!
「面白れぇ、気に入った」
ちゅっ
『ぎゃぁぁあああああ!!!!!』
食堂の中心でちゅうしてる生徒会長ともじゃもじゃ君。
そのちゅうに反応して叫んでる回りの生徒たち。
それを見て悶えている、俺。
「ねぇ見た??今ちゅうしてるよ、会長ともじゃもじゃ君っ!!」
「見た見た、濃厚なキスだね」
「やばいよっ!べろちゅーとか、べろちゅーとかっ!てかなに、あの子!王道すぎでしょっ!やばい萌えるー!!」
「…冥斗、落ち着いて?」
俺は興奮を抑え切れず、俺の親衛隊長兼幼なじみの葉月に話しかける。
そんな俺をちょっと呆れた表情で見ている葉月。
結構大きめの声で話してるけど、周りがうるさいから大丈夫、なはずっ。
ってかもうみなさん分かったと思うけど、俺は属に言う腐男子でーすっ!
姉ちゃんが腐女子で、俺も感化させられちゃったってわけ。
姉ちゃんはBL小説のイラストとか担当してて結構有名だし、周りにもオープン気味。
なんか最近“腐女子モデル“としても活躍しているらしいし。
あんな腐った脳みそしてても、身内だってことを抜きにしても美人だからね、俺の姉ちゃん。
ちなみに全く似てません。
そんでシスコンではありません。
あ、もちろん、俺は隠れ腐男子ね。
だから幼なじみの葉月とある人しか知らない。
葉月にばれた時はどうしようかと思ったけど、葉月は全然気にしてなかったから、スッゴい嬉しかったなー。
今では一緒にコミケに行ける仲にまで発展しましたw
まぁもう一人は…思い出したくもないからスルーで!
「ってかあいつらキス長すぎでしょ、なに、会長欲求不満?」
「ちゅうが長くて酸欠になりかけて会長にもたれ掛かる、ってシチュエーションが萌えポイントでしょーっ?」
…ってか、ほんと今観察してる王道君が凄いのっ!
今日2-Sに転入してきた…名前は忘れちゃったけど、とにかく王道!
もじゃもじゃのどうみても鬘な髪の毛に、牛乳ビンの底みたいな眼鏡の超オタルック。でもちらちら見える目は遠くから見てもおっきいから、変装といたらやばいくらい美少年だろうなぁー。
しかも成績も首席で、入学試験が満点だったらしい。満点ってやばいでしょ!どんな脳みそしてるんだかっ。
そんで、朝に案内で会った副会長の作り笑いを見破って、タラシ会計の心の隙間を埋めて、無口書記の言葉を解読して、双子補佐を一発で見分けた…っていう、王道中の王道!!
現在進行形で俺様会長も落としちゃったし。
神様が、携帯の中の萌えだけに満足してた俺にくれた贈り物ですね、わかりますっ!
もうほんと幸せだぁ〜!
生BL求めてわざわざ男子校に入学したのに、俺が一番求めてた総受けの人材がいなかったからねぇ。
可愛いこもカッコイイ人もいっぱいいるんだけど、それだけじゃ総受けは勤まんないし。
やっぱ総受けは王道にかぎるよーっ!
「……ってんめっ!!なにすんだよっ!!!」
どがっ
「……っ!!!」
『ぎゃぁぁあああ!!!!』
…って、今度はなんだっ???
甲高い悲鳴に再び会長達に目をやると、股間を押さえてうずくまる会長と、副会長に押さえられているもじゃもじゃ君。
あー、あれか。初ちゅうを奪われてもじゃもじゃ君キレちゃったって感じ?
でも股間って…、同じ俺として狙ってはいけない部分だよ………めちゃくちゃ痛そう。
でも会長、グッジョブ!
「…冥斗、顔緩みすぎ…」
「むふふ、だってぇ〜!」
こんな光景見てニヤけないほうがおかしいでしょっ!
うっかり鼻血だって出ちゃいそうだよ!
そう思いながら、葉月にへらっとした笑顔を向ける。
………む、逸らされた。
「……冥斗、そんな顔僕以外に見せちゃダメだよ?」
「ぶぅーっ!いくらキモいからって葉月ちゃんひどい子ーっ!」
「…はぁ(全然分かってない…)」
……ため息つれちゃったや。
わざと怒ったフリをしたのも気持ち悪かったかなぁ?
まあでも今日は、もじゃもじゃ君から萌えをいっぱい貰えたからいいやっ!
あーっ!早くもっといろんな攻めキャラと接触しないかなあ!
あ、ちなみに俺は攻め要員にはなりませんー。王道転入生総受けの攻めにはちょっとカッコよさが足りないんだよね、悲しいけど。
一応親衛隊はいるんだよ?でも半分以上は葉月の親衛隊だと思う。だって葉月可愛いし。
親衛隊長には親衛隊作れないから俺んとこ入ってるんだよね、多分。
じゃないとあんな大規模になるわけないしー。
ま、自分で攻め要員になれたら間近で見れるから最高なんだけど、遠巻きでも十分満足だからいいかな。
だから早くっ!
親衛隊もちのイケメン君達を虜にして、素晴らしい王道を作り上げてくださいっ!
王道転入生Ktkr! end
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