君と私と燕子花
面倒
「…いこうぜ、レター」
立ち尽くす私にキルア君が声をかける
「…そ…そうっすね。試験官を見失ったらいけないっす…ね」
そのまま試験官の後を追う。
「…」
しばらく走って頭が冷えてきた。
(まずいですね…)
さっきの私の行動
あれは明らかに不自然でした。
ゴン君は…あまり気にしないだろうし、なんとかなるでしょう。
…ただ、心配なのは
今となりで走っているキルア君。
こちらを疑いの目でみている。せっかくいいかんじに変身と演技できてたのに。いや、といたところで支障は…まぁ、ほとんど無いんですけどね。うーん、でも…
いっそのこと面倒ですけどもとの姿に戻ってしまいましょうか?
でも…まだ大丈夫ですよ、ね?
「みなさんお疲れ様です」
どうやら二次試験会場についたらしいです。長かった。
「やあ」
「「!?」」
突然現れ、近づいてくるピエロ
こっち来ないでください。
急いでキルア君の腕を掴んで逃げる。
何なんですかあのピエロ。
ずっとへんな目で見てくるし、何があったか知りませんがうきうきして。…もとはといえばピエロが変なことするからこんなことに……
「……タ…レター!!」
はっと我にかえり、今の状況を思い出す。
キルア君の腕を掴んだままでした。
「あ、すんません!!」
手を離す
…ってよく考えたら男が男の腕を掴むのってなんか。
ひとまず落ち着いたところで、木にもたれかかっている一人のおじさんを見つけた。嫌な予感。
「キルア!!…レターさん!!」
やっぱりですか
これは偶然…?
逢いすぎですよね?
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