君と私と燕子花
出口
「ハァ…やっと、出口…ハァ…」
「おせーぞレター」
「そ…んなこ…と…いわれても」
ここが二次試験会場…な訳ないですよね。
「ここはヌメーレ湿原、通称"詐欺師の塒"」
試験官さんイイ趣味してらっしゃる。ここの地形はややこしいしなにかと面倒ですし…試験にはもってこいな場所ですね。
「騙されること無く、しっかり私のあとについてきて下さい」
「ウソだ!!ソイツはウソをついている!!」
ざわつく受験生
馬鹿でしょこの人達。
あれは人面猿ですよ?
――ヒュッ
え…?
人面猿、試験官さん…それから私に
トランプが投げられる
何故私に。どうしましょう?
とったり弾いたりしたら怪しまれやすし…かといって刺さるのも…
「ハックション!! 」
(ごめんなさい)
くしゃみをするふりをしてよける
トランプは人面猿と私の後ろの方の顔面にささった。
「グアァ!!」
「こっちが本物だね◆」
試験官さんにそういったあと、ピエロみたいな人がこっちを向く。あーこの人念能力者だ。
ということは…もしかして能力者だって気づかれました?じゃあこっちに投げたのははわざと?
うーん、完璧に一般人に成りすませてると思ったんですけど。
「おい、なんか見られてるぜ?」
「……」
「…レターさん?どうしたの」
「…あ、いや、なんでもないっす」
なんでこんなについてないんでしょうか?
「くっく」
ピエロが念でハートを作っていた
[←*][#→]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!