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She is queen.〜その女、最強につき〜
5―おみくじ一喜一憂



結局レギュラーメンバー全員集合。
目立ち過ぎの団体様は、自分達が目立っているのを知ってか知らずか、おみくじの結果に大騒ぎしている。

「俺大吉ー!」
「俺も大吉だCー」
「チッ…激ダサ…吉だとよ」
「僕は…中吉ですね」
「あ、僕も中吉」
「俺は小吉…」

向日と芥川が喜び、宍戸は微妙な表情でおみくじを見つめる。鳳と滝はまずまずという様子。日吉も宍戸と同じく微妙な表情だった。

「…ウス」
「何、お前も中吉か。私もだ」
「ウス」
「そうだな、なかなか悪くない」
「ウス」
「ああ、明けましておめでとう」
「ウス」
「うむ、ありがとう」
「…会話してるぜ…」

樺地と普通に会話する蘭に唖然としつつ向日が先程から静かな忍足を見遣ると、がっくりと肩を落としていた。
対して跡部は勝ち誇ったように忍足を見下ろしている。

「……凶やなんて…最悪や…」
「フッ、流石は俺様、当然大吉だ!」

その様子を見ていた蘭が一言。

「大吉は今が最高でこの先その上はなくただ落ちるのみ。その点、凶や吉はこの先運が上がるということだから、私は大吉などよりも中吉や吉の方が良いと思うぞ」
「何だと?」
「え」
「うそー、落ちるのやだー」
「まぁ、諸説あるが、概ねそうらしいぞ」
「ほんなら凶も悪くないんやな!!」

パッと顔を上げた忍足に、蘭は無表情でバサリと切った。

「流石に凶まで運が悪いのは、私も嫌だがな」
「……結局あかんやん…」

忍足、撃沈。





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あきゅろす。
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