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She is queen.〜その女、最強につき〜
初詣に行こう!



初詣に行こう!



5、4、3、2、1!

「わー、新年だね、おめでとうお姉ちゃん!」

こちら、紀宝家の年越し風景。

居間のテレビと共にカウントダウンをして、楓は蘭に笑いかけた。
それを受けて蘭も「おめでとう」と笑い返す。

テレビの中のタレント達も口々に「明けましておめでとう」を言い合い、今年もまた新たな1年が始まった。

「朝は早いから、もう寝たほうがいい」
「うん、眠くなってきた…おやすみお姉ちゃん」
「ああ、おやすみ」

ふぁ、とひとつ欠伸をして楓は自室へと戻っていった。
蘭は両親に挨拶をし、同じく居間を後にした。



数時間後。
しっかり目を覚ましている蘭と今だぼんやりしている楓は着付けをしていた。

「楓、ふらふらするな!いい加減目を覚ませ!」
「うっ…はいっ!」

ギュッと帯を締められて少し目が覚めた楓はビシッと立つと、蘭に笑われた。

着付けを終えた楓を見て、蘭は満足そうに微笑んだ。

「うむ、我ながら上手く出来たな」

鏡で帯を見た楓と側にいた母親もうんうんと頷く。

「可愛い!」
「さすが蘭ちゃんねぇ。もうお母さん負けちゃうわ」
「お姉ちゃんありがと」
「ああ。私も後で行く」
「うん、待ってるね」

楓は先に居間へと向かい、蘭も母親に手伝って貰い、自分の着付けを始めた。

「待たせたな」

居間へ来た蘭に楓が頬を染めた。

「お姉ちゃん綺麗〜!」
「でしょう!とっても綺麗よ蘭ちゃん」
「そうか?」

言いながら座ったところへ祖父がやって来た。

「蘭、楓、明けましておめでとう」
「おじいちゃん、明けましておめでとうございます!」
「明けましておめでとうございます、お祖父様」
「うむ。2人とも着物がよう似合うておるな。今日は出掛けるのか?」
「うん、お姉ちゃんと初詣に行くんだよ!」
「ええ。少し出掛けさせていただきます」

祖父はそうかと頷き座った。
少し話した後、蘭と楓は立ち上がる。

「そろそろ行くか」
「はーい。行ってきます、おじいちゃん」
「行ってきます」
「気をつけてな」

祖父に見送られ、2人は初詣へと出掛けたのであった。





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あきゅろす。
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