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狂鳴
2 #02
 要の家と僕の家は近い。どれだけ近いかっつぅと、歩いて一分もかからないくらい?で、位置的には要の家の方が学校に近いから、自然と僕が要を送る形になる。
「じゃあな、優。今日はちゃんと寝ろよ?いや、寝ない方が楽しませてもらえるかな??まぁまた明日。」
「ったく、最後までヤなことを。まぁ、じゃあな。また……い"っ!!」

「…あはははは、コケてやんの、だっさ〜。じゃあな、優クン。また明日もたのしませてくれよ〜。」
バタン

「ってぇー。何だよ、まったく。今日は厄日か?」
とりあえず、そのまま居ても仕方がないので
起きあがって制服を払う。
─────カラン。
「ぇ?」
何かが落ちる音。見ると足下に二十センチくらいの木の棒があった。拾い上げてみると棒の真ん中あたりに切れ目があった。どうやらこの棒は棒じゃなくて筒のような物らしい。とりあえず開けてみる…と、中から刀身が現れた。刃渡り十センチ位の黒鉄色の刀身。
────キィィィイン・・・────
耳鳴りか?高く、小さな、しかし強い音が聞こえる。周りを見渡してみるが、通りには誰も居らず、静まりかえっている。手に持っている物に視線を戻す。刃渡り十センチ位の黒みを帯びた刀身の小刀。さっきはこれに蹉いたのだろうか…?刀身を鞘に収め、もう一度辺りを見渡す。やはり通りには僕以外誰も居ない。

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