吸血鬼シリーズ 4 一瞬、独眼の青年と仲良くしないという約束の事だと思い、モヤッとしたが 「某…、佐助と遊ぶ時間が減るのは嫌でござる…」 と言われ、色々な恥ずかしさからボッと顔を赤らめて 「えっ、お…俺様と遊ぶ…?」 「そうでござる…。海だって…政宗殿が行ってたくさん遊んだと聞いた故、佐助に頼んだと言うに…佐助はあまり楽しそうではない上にすぐ帰る…などと…」 そこまで言うと、旦那はポロポロと涙を流し始めてしまう 「うわっ!!ちょ、ちょっとちょっと!!そんな泣くほどの事じゃ…」 「某は佐助と居るだけで嬉しいのに…佐助は某と居てはちっとも楽しそうでない。佐助はやっぱり某が嫌いか?だから某とパートナーになってくれないのか?」 「ち、違うよ!!旦那の事は嫌いじゃない…!!」 「じゃあ、好きか?」 そう聞かれ、一瞬言葉を詰まらせるが 今の状況は正直に話した方が良いと判断し、俺様の本当の気持ちを暴露した 「まぁ…独眼のあいつと仲良くしてると嫉妬するくらいは…旦那が好きだよ」 すると、旦那の顔は一気にパァァっと明るくなり、俺様に思いっきり抱きついてきた 「某も佐助が大好きだ!!佐助!!今すぐ某のパートナーになってくれ!!」 「ちょ…それはもうちょっと待って…」 「えぇ…」 「何するかわからないし…心の準備が…」 「政宗殿に聞けば良かろう?」 「…旦那が教えてくれればいいじゃん…」 「またしっとしたか?」 「…別にぃ」 「佐助可愛いぞ!!」 「ちっこいあんたに言われたくないし!!」 なんて、俺様達はその後もたわいもない会話をしながら 短い道のりをゆっくりゆっくり幸せそうに歩いた 「また来ようね」 そんな約束を交わして… [*前へ] [戻る] |