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中編小説
3(幸村side)
『このような文で申し訳ありません
某は今、ある方に狙われておりまする
しかし、佐助はそれを知りませぬ
これは某の問題
某1人で解決したく、佐助を遣いに出させて頂きました
某に何かあった場合、佐助をよろしくお願い致します…
某の勝手を…お許し下さいませ
その方の名前は…』




「おや?今日はあの忍は一緒じゃないのかい?」

「これは某と竹中殿2人の問題でござろう?佐助を巻き込みたくはないのでな…」


竹中 半兵衛


「つまらないね。……あぁ。そう言えば、君のところになんだか贈り物が届いただろう?」

「あんなものを贈り物と申すか…」

「そう睨まないでくれないか?あれは僕の指示じゃないんだ。気付いた時にはもういくつも送った後だったようでね。あれは申し訳ないことをした…」

飄々とそんな事を申すか…
勝つためにはどんな汚い手をも使うと言うのに…

「だから、これから起こる事も僕は関係ない事だって…先に言っておくね?」

竹中殿はにやりと嫌な笑みを浮かべた

「これから起こる…?ッ!?」

と聞き返した瞬間
背後に人の気配がしたかと思うと口元に何かを押し当てられ
某は意識を失った



「んっ…」
………ッ
ここは…?

目を開けるが
何も見えない

喋ろうと口を開けるが
何かか邪魔をして上手く声が出せない

手足は縛られているようで
もがいても動かなかった

『おい。気がついたみたいだぜ?』
『本当だ…。本当に…いいのかなぁ?』
『ばーか。心配しなくても大丈夫だって言われたじゃねえか。それより…今はいつ死ぬかわかんねー時代なんだぜ?出来るときに良い思いしとかねーとな…』

なんの話をしているのでござるか…?

『それにしても…綺麗な顔してるなぁ…』
『あぁ、女みてーだ』
『女より良いかも知れねーな…』
『どうせならよく顔見たかったぜ』
『殺されたくねーなら諦めろ』

そんな会話をする男達の声
何人居るのかわからない
ただわかるのは…
聞き覚えのない声ばかりであると言うことだけ

『んじゃ、まぁ…俺からいきますか』
『あっ、狡い!!じゃあ俺はこっちを…』
『おい、焦るなよ…。まだ時間あるだろ?』

そう言って、その男達は某の体を撫で回し始めた
そこで初めて、自分が裸であることがわかった
そして…
何をされようとしているのかも…

「んっ!?んーんー!!!」

『おい。なんか暴れ始めたぞ』
『手足も動かねーんだし。突っ込みゃ大人しくなるだろ』
『それもそうか』

なんて恐ろしい事を口走る男達
1人で解決しようと思っていたのに
どうしても頭に浮かんでしまう愛しい人

怖い…怖い…
助けて、佐助…



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