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中編小説

それから幾日がたった頃
某の身体は動かなくなっていた

もう…
お迎えがくるのだろうか…


やっぱり、佐助に別れなど言わなければ良かった
無理にでも連れ出して、某が死ぬまでそばに居てもらえば良かった

そんな願いも、今ではもう遅すぎる…

最後に…
もう一度だけ、会いたかった…
元気な笑顔の佐助に…
もう一度だけ…
それを見ることが叶わなくても…


光の当たらない花のように
ただ枯れるのを待つ運命

それが、某の運命


もし、これが最後なら…
せめて、某を佐助の元へ連れて行って下され…

大好きな大好きな…
佐助の元へ…





佐助が居てくれたから、某は楽しい日々を過ごす事が出来たでござる
笑顔を忘れないで居られたでござる

佐助が某の元へ仕えた日から
ずっと佐助を好いていたでござる

今はもう、この思いを伝える事は出来ないが
もし、生まれ変われる日が来たならば

今度こそ、この思いを伝えよう…

今まで、わがままばかり言う某を一番に気にかけてくれて
ありがとう…


もし、また会えるなら
その時はまた、笑い合おうぞ…

全てが無になる
眼も耳も感覚さえなくなっていく

ただ、静かに涙を流して思う


大好きな佐助よ…
どうか、元気で…

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