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あとがき
このお話は、昨年の秋にweb拍手お礼文として公開したものを改題・加筆修正したものです。
オスカー・ワイルドの『幸福な王子』は、きっと誰もが知っている童話のひとつではないでしょうか。
ただ、数ある童話の中でも、この『幸福な王子』はけっこう異色だと思うのですが、いかがでしょう？
原作では、つばめの性別はオスです。
これはワイルド自身の人生や嗜好に由来しているのかも知れないですね。
人やものの価値というのは、なかなか分かりづらいし見えにくいものです。
そもそも『価値』という言葉を当てはめること自体が間違っているのかも知れません。
でも、もしたった一人でも、その本当の姿・真実の姿を分かってくれる人がいるのなら、それはとても幸せなことです。
うんと昔、初めて『幸福な王子』を読んだ子供は、そんなことを考えました。
そして、その時のことを思い出しながら、このお話を書きました。
今回のお話は、皆さまに少しでも楽しんでいただけましたでしょうか？
2008/7/20 水名月 拝．
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