[携帯モード] [URL送信]

オリーブの木の下で
I
 私と莉子は並んで夜空を見上げる。
 そんな私たちの頭の上を天の川がきらきら光りながら流れていく。夜風にさらさらと笹の葉が揺れて、何とも心地好い音を奏でている。
 夜空に瞬く幾千幾万幾億もの星たち。
 あの満天の星の中に、きっと私の兄弟たちの星もあるんだね。
 「みんな、元気でね。また来年ね」
 その星に向かって、私はそっと囁いた。



☆‥☆‥☆‥☆‥☆‥☆‥☆


『七夕』…五節句の一つ。七月七日に行う牽牛(けんぎゅう)星と織女(しょくじょ)星を祭る行事。庭に竹を立て、五色の短冊に願い事などを書いて枝葉に飾る。奈良時代に中国から乞巧奠(きつこうでん)の習俗が伝来し、古来の「たなばたつめ」の伝説と結びついて宮中で行われたのに始まる。近世には民間にも普及。星祭り。


☆‥☆‥☆‥☆‥☆‥☆‥☆



 一年に一度、天の川を越えて、離れ離れになった織姫星と彦星が出逢う日。
 もしかしたら、あなたの大切な人も、星になってあなたに逢いに来るかもしれませんよ。





《おしまい…?》




[前へ][次へ]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!