猫目堂
幸せな結末A
「残念だが、そうでもないらしい」
「だろうな」
そう言ってもう一度笑みを浮かべるアスタロトに、メフィストフェレスはまいったというように両手を挙げた。
「…ったく、幸せそうな顔をしやがって」
吐き捨てるように言ってから、メフィストフェレスはにこりと笑った。
それからアスタロトの肩を引き寄せるとその耳元に囁いた。
「今夜はおごれよ、悪友」
「分かったよ」
「一番上等のワインを、だからな」
「ああ、もちろんだとも」
アスタロトも花の咲くように笑った。
メリッサ、永遠に変わらぬ想いを、君に・・・・・
《おしまい》
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