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猫目堂
あとがき
もう書くはずのない『猫目堂』を書いたのには、もちろん特別な理由があります。
その理由については、個人的な事情であること、それからちょっと特殊な事情であることから、ここに書くことはご容赦ください。

今までの『猫目堂』のようでありながら、今までの『猫目堂』とは違う……。
もしかしたら、読んでくださった方にそんな違和感を与えてしまうかも知れませんが、それもまた承知の上であえてこの物語を書きました。

「愛しい」という言葉は、「いとしい」とも読むけれど「かなしい」とも読めるのだと聞いたことがあります。
たぶん『猫目堂』とは、そんなお話なんだと思います。
『猫目堂』から離れて数年経った今、改めて『猫目堂』と向き合ってみて、そんなことを思いました。

さて、そんなわけで、今回のお話は、皆さまに少しでもお気に召していただけましたでしょうか?


2009/2/21 水名月 拝.

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