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猫目堂
あとがき
長い間ご無沙汰していたお詫びというわけではありませんが、「1st. 月の光のオルゴオル」に続きまして、「2nd. ダンデライオン」をお届けいたします。

このお話を思いついたのは、朝の通勤途中の車の中でした。
信号待ちをしている時にふと空を見上げると、薄灰色の雲の隙間から、地上に降り注ぐいくつもの光の帯が見えました。
ぼんやりと「すごいな〜綺麗だな〜」と思っていたら、突然頭の中にティオのあの台詞が浮かんできたのです。

 「じゃあ、僕も君と一緒に行く」

そこからはもう前後の映像がダダダーッと流れ込んできて、お仕事を無事に終えて家に帰るまで、その内容を忘れないように必死でした。
帰宅するなりノートPCを開いて、あっという間に書き上げたのを今でも鮮明に覚えています。

あの頃の情熱(?いや、情熱とは違うのかな?)が今の私にあったならば……なんて、ついつい思ってしまいます。

「猫目堂シリーズ」の他のいくつかのお話にも共通することですが、「動物は人間が思っている以上にいろんなことを感じたり考えたりしているんだよー」というのを伝えたくて書いたお話でした。

読んでくれた方の心に、ちょっとでも何かが残ってくれたなら、お話を作る者としてこのうえなく幸せです。


(2013/7/17 水名月 拝)


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