〜記憶と時間と契約と〜 落とし物 「最悪だ、、、」 俺は朝のホームルームが終わり、浮かない気分でそうつぶやいた 水城先生はおとなしそうな顔とは裏腹になかなか怖い先生だ 遅刻が大嫌いで、遅刻するたびに放課後山のような量のプリントを渡される それを時間内に終わらせられなかった場合次の日提出になる 提出しなかった場合はまたプリントを渡され、やる量が増えてしまうということになっている 「くそっ、何で俺がこんな目に・・・」 俺は一人で愚痴をいっていた と、横からトントンと肩をたたかれた 振り向くと、同級生の『深谷 美奈(フカタニ ミナ)』の姿があった 「あはは〜遅刻しちゃったね」 美奈は陽気な声で俺にそういった 「うるせぇなぁ、ったく」 と、俺はやぶからぼうな返事をした 「すねないでよ〜遅刻してきたのは事実なんだから〜」 と、美奈はまた陽気な声でそういった 美奈とは幼稚園の頃からの幼なじみだ だから、彼女の性格もよく知っている というか、彼女はどことなく俺の姉ににている [*前へ][次へ#] [戻る] |