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甘い吐息で素直になれる※
注意:捏造、百合、女体
ザンザスとU世



いい匂いがする。
甘くて、可愛いケーキみたいに魅力的で。
触るとふわふわ、柔らかくて。

「可愛い…、ザンザス」
「ん…っ」

触れた唇も、ふにゅふにゅマシュマロみたい。

「ルチアーノみたいに…、綺麗になりたい」
「私みたいに?」

優しく髪を撫でてくれる手が、ザンザスは大好きだった。
最初はただ、そう。
思春期の女の子みたいに、戯れついでにキスをしたりした。
抱き着けば、抱き締めてくれて、可愛いと頭を撫でてくれて。

ルチアーノの銀色は、止めたりしなかった。
寧ろ、自由にさせている。
自由にさせることで更に輝くことを、そして帰ってくることを確信しているからの、余裕。
自分の銀色は納得がいかないようだが、とりあえずは静か。
危害を加えるようなものでもないし、ザンザス自身、甘さを味わった後の銀色の辛さが堪らなく好きで。
だから咎める者は誰もいないのだ。
こうしてベッドで共に寝ても、肌を合わせても。

「胸、おっきいし…。スタイルもいい」
「肩が凝りやすいがな」
「…羨ましい悩みだ」

豊かな胸に顔を埋める。
ひんやりしたシーツ、下着はつけていない、唯一纏うのは肌の透けるベビードール。
天蓋付きのザンザスの私室のベッドに横たわり身を寄せる、二人だけの空間。
大人っぽい黒のベビードールも、ルチアーノが着ればぴったり似合っていて。
自分の着る薄桃色のベビードールがなんだか子供みたいで恥ずかしくなる。

「可愛いぞ?」
「可愛くない…」
「ふふ、おいで」
「…ルチアーノ」

誘われて素直に胸から顔を上げれば、するりと撫でられる頬。
スミレ色のマニキュアが綺麗、目を閉じれば優しく重ねられるルチアーノの唇。

「ルチアーノ…、私…」
「気持ち良くなりたい?」
「…うん」

ギシリと僅かにスプリングが軋み、ルチアーノが上に乗る。
胸と胸が触れ合う、その大きさの違いにザンザスはいつも切なくなった。
大好き、でも、悔しい。

「やだ…」
「ザンザスの胸、可愛い」
「馬鹿にしてんの…っ、ひぅ…っ!」
「やっぱり感度は最高だな、スクアーロも喜ぶだろう?」
「んっ、ふ…っ、知らな…」

薄い布越しに胸を揉まれ、ザンザスは腰をくねらせた。
アイツとは違う、触り方。
優しくて、温かくて、柔らかい手のひら。
その綺麗な手が的確にザンザスの快感を誘い出す。
そう思うだけで、もう濡れてしまう。

「はぁ…っ、あっ…」
「可愛いぞ…?」
「やだぁ…」
「意地っ張りな子」

甘い甘いキス。
唇が触れて、舌が優しくて絡まって。
言おうとしていた文句も、トロトロに溶けてしまう。

「はぁ…っ、んっ、ぅ」
「ザンザス…おいで?」

腕を引かれ、体を起こし。
ぺたりと座り、向かい合ってベビードールを脱がし合う。

「あんっ、ザンザス…っ」
「ん…っ」

赤子のようにザンザスはルチアーノの胸に吸い付いた。
しっとりとした肌触り、舐めて吸えば先端は固くなっていって。
反応してくれるルチアーノを見て、ザンザスは嬉しくなる。

「きゃう…っ!」
「ほら、続けて?ザンザス」
「ん、ふぁ…っ、あっ…」

不意に触れられた秘部はすでに濡れている。
ルチアーノは言われた通り胸に愛撫を続けるザンザスの頭を優しく撫でて、しかし容赦なく秘部を刺激していく。

「あっ、らめ…っ、ルチ、ア…、ひぅ…っ」
「イきたい?」
「ん…っ、うん…っ」

こくこくと素直にザンザスは頷いた。
ポロポロ零れる涙にキスをして、胸を押し付ける。

「ふぁ…っ、きもち…、きもちぃ…」
「いいぞ、イっても」
「ひぁうっ、あっ、あっ、んぅー…っ!」

背筋を駆け登る快感。
きゅう、とルチアーノに抱き着けば受け止められる。絶対的な安心感。

「んっ、可愛い…っ」
「あ…、ん…っ、ルチアーノ…っ」
「私も…、イっちゃう…」
「ルチアーノ…」

唇を合わせながらルチアーノは己の指で自らを高めていく。
ザンザスはあまりに淫靡で美しい姿に、再び豊満な胸に吸い付いた。
優しく揉みしだいて、少しでもルチアーノの快楽を手助けしたくて。
自分の愛液が絡んだ指が、ルチアーノの愛液と混ざっていくと思うだけで、また絶頂を感じそうになる。

「ルチアーノ…、きもちぃ…?」
「んぅ…、きもちぃ…っ、はぁ…、あんっ、ザンザス…」
「きれい…」

綺麗、美しい、神々しい。
潤んだ瞳も濡れた唇も寄せられる眉もなにもかも。
ザンザスはうっとりとルチアーノを見つめ、その唇から生み出される甘い吐息が欲しくて、恭しく口付けた。

「ん…、ぅ…っ」
「は、あ…っ、ザンザス…、私…っ」

震える身体。
快感に染まる悲鳴はザンザスの口内へ消える。
その悲鳴すら奪えたことにザンザスは満足していた。
欲しい、のだ。
美しいルチアーノから生まれたものが、己の中にくれば。
自分も美しくなれるのではないかと、いつもそう思っている。

「ルチアーノ…、きれい…」
「可愛い子…」
「好き…?」
「大好き」

満たされる、女の、何か。
言葉が欲しくて、甘い吐息が欲しくて、麻薬のような愛液すら、欲しくて。
ザンザスがルチアーノを押し倒す。
シーツに散る黒髪も、艶めいて。

「ザンザス…、欲しいの?」
「うん、欲しい…」
「もっと?」
「ん、もっと…」

従順なザンザスに、ルチアーノの唇が弧を描く。
拙い愛撫は、慣れたそれとは正反対だが。
逆にいい、自分が圧倒的優位である余裕。
純粋で素直なザンザスが、可愛くて可愛くて。

「おいで、ザンザス」
「ルチアーノ…、ルチアーノ…っ」
「朝までたっぷりして、一緒に眠って…」
「うん…っ」
「起きたら買い物に行こうか」
「一緒に?」
「もちろん」

新作のパンプス、高いヒール、華奢なブレスレットに、スカートを履いて、とびきりのメイクも。
ザンザスがいつもはしない、求めないことを、する。
本当はしたいのだ、ザンザスは、似合わないと、そう思ってしまう。
だけどルチアーノがいれば、ルチアーノと体を重ねた後は、素直に。
そう、素直になれる、素直に銀色を求めることだって、出来る。

「楽しみ…」
「マニキュアも塗ってあげる」
「ん…っ」
「ふふ、ザンザス…」





(敬愛の延長線にある、甘美で淫靡な砂糖菓子は)


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