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お邪魔なアイツ p.2
結局、仕事は一時中断。

「別にそこまでヘコまなくてもいいだろ…。そんなに怒ってないし」
「ほんと、ですか…?」
仕方なく向き直った俺をおずおずと見上げるカイト。
その瞳は呆れるほど潤んでいた。
そんな顔されちゃほっとくわけにゃいかないだろう…

「……」
無言でカイトを手招く。
「ぁ‥あの……?」
おどおどと戸惑いながらカイトは正座のまま寄ってくる。
「!」
頭の上に手をかざすとまたしても肩を震わせ、首を竦めた。

…お前、どんだけ俺が怖いの……
別に、はたいたりなんかしないってのに。

ほんの少し哀しい気分に苛まれながら、かざした手をカイトの頭の上にそっと乗せて柔い髪を撫でてやる。
「仕事中はすこし静かにしててほしいってだけだから。…わかった?」
「え…ぁ、は‥い」
「解かれば良い」
頭をほんの少し撫でられたくらいで耳まで赤く染めるカイトが妙に愛しく思え、腰を屈めて額へ口付けてやる。
「…っ!!まっ、マスター!?いいいったい何を…?!!」
途端にゆでだこ状態になるカイトにニヤリと笑ってみせる。

カイトがこういうの苦手だってのはもちろん知っている。
知っててやったのだから、これはもう…

「仕事の邪魔したお仕置きだ」

…ってことにしておこう。



・fin・
…‥>おまけ有+

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